小遊三の「鮑熨斗」、市馬の「寝床」 ― 2006/11/04 07:09
小遊三の「鮑熨斗」。 「笑点」の小遊三だ、2004年2月の東京落語会で「文 違い」を、その年暮の落語研究会で「引越しの夢」を聴いている。 今年正月 のこの会では「文違い」でトリをとったが、私は「何で小遊三なんかトリにす るんだ、という出来だった」とくさしている。 「鮑熨斗」は前座噺の部類に 入る噺かと思うが、寄席でやりなれているのだろう、柄にも合って、まずまず の出来だった。 「いずれ名古屋から津波が来ます」あたりでは、噴き出して しまった。 おかみさんのお光さんが利口者の、結構人の名を甚兵衛さんでや る。 甚兵衛さんというと、年寄り臭くて、余り与太郎な感じがしないのだっ た。
トリは市馬の「寝床」。 市馬はいい、今や脂が乗っている時期にさしかかっ てきたというところか。 出れば、ある程度楽しませてくれることが、請合え る。 どれも安心して聴いていられるようになった。 「寝床」は、誰でもよ いものを聴いた記憶があるから、難しいネタだ。 それを快調に演じて、十分 に聴かせた。 これから、もっと大きくなっていくのが、楽しみな噺家だ。
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