堀文子さんの大磯高麗山とホルトノキ2007/10/09 07:42

 9月16日のNHK「新日曜美術館」は、「日々、いのち新たに―日本画家・ 堀文子 89歳の鮮烈」だった。 三岸節子さんもそうだったが、堀文子さんも 大磯にアトリエを構えている。 軽井沢のアトリエを手放したという堀文子さ んは、この夏、久しぶりに大磯での夏を過ごした。 4月29日に友達と登っ た高麗山(5月3日・4日の日記参照)が、ここで登場した。 アトリエから高 麗山をスケッチしていると、その森のもののけ、妖怪、化け物が見えてくる、 というのだ。 湧き立つような森の木々が、精霊の顔をしているように見え、 スケッチにもそれが描かれる。

 大磯の堀文子さんの自宅近くに、高さ20m、樹齢400年以上という、ホルト ノキという大樹がある。 堀さんは、その大樹が400年以上にわたって、この 場所を動かずに、風雪に耐えていることをいう。 そして、その小さな実を拾 い、この赤ん坊が大樹に成長していく植物の生命力に感嘆するのだ。

 ホルトノキというのを知らなかったので、ネットで検索してみた。 「ポル トガルの木」という意味で、ポルトガルからの移植樹とも伝えられるが、もと もと日本に自生する樹木だという。 樹種がわからなかったので「なんじゃも んじゃの木」として親しまれてきた。 千葉県南部以西の本州太平洋岸から南 西諸島の常緑広葉樹林に見られるという。 俳句の師のところにお邪魔する京 浜急行・新逗子の手前の駅、神武寺の薬師堂前にも、大磯と同じように高さ20 m、樹齢400年、幹周2.8mのホルトノキがあり、かながわの名木100選に選 ばれているそうだ。