権力欲で「人は変わる」 ― 2008/08/19 07:13
自ら須磨へ行き、仏教に帰依した風を装い、実は都からの女の手紙ばかりあ てにする光源氏。 明石の国主・明石の入道の策略もあって、その娘・明石の 君のつれない様子に惹かれて、結ばれ、妊娠させる。
都では、うちつづく不幸に、朱雀帝が源氏を須磨に行かせたことを悔やみ、 一度だけ自分で決断して、源氏を許す。 二年半ぶりの都。 右大臣から出世 していた太政大臣が死に、宮廷の勢力地図が変わっていた。 源氏の権力意識 は強くなり、冷たくした人々に復讐をするなど、力を試し、やりたいようにや っていく。
朱雀帝は譲位し、11歳の冷泉帝が即位した。 光源氏の腹違いの弟だが、実 は源氏の子、藤壺との不義密通の結果であった。 藤壺は、源氏の恋心を抑え るために出家した。 源氏は、冷泉帝に臣下として仕えながら、自分の権力を 確かなものにしていく。 亡き愛人・六条御息所(ろくじょうのみやすどころ) の娘を養女にして、中宮にしよう(入内)とする。 娘は冷泉帝のもとへ入り、 斎宮女御(さいぐうのにょうご)となる。 実は、院となった朱雀帝がこの娘 に惹かれ、自分の所に呼びたいと思っているのを、源氏は知っていて、この一 件は出家した藤壺とも共謀していた。 権力欲で「人は変わる」と、寂聴さん は言う。
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