神話を知らない世代 ― 2008/08/23 07:00
友人に頼まれた「日本人の心の源流」について書かれた原稿を読んでいて、 役立った本として、『芸者論』のほかに、松岡正剛さんの『17歳のための世界 と日本の見方』(春秋社)を挙げた(8月8日)。 ようやく、その本のことを 書くところまで来た。 帝塚山学院大学の一年生への「人間文化」講義なので、 「17歳のための」となっている。 しかし67歳も知らないことばかりだった。
第四講「日本について考えてみよう」が、今回の関心である。 まず松岡さ んは日本の神話に戻ってみる。 私は、戦争直後の六三制教育の始めに小学校 に入ったから、戦前のことはすべて悪で、神話はまったく知らずに育ってしま った。 だから松岡さんによって説かれる神話の物語は、とても勉強になった。 造化三神、イザナギとイザナミによる国生み、天の御柱(みはしら)、ヒルコ(蛭 子)、天津神と国津神、アマテラスが治める高天原パンテオン(松岡流の表現な のだろう)と人間世界である葦原中津国、スサノオが暴れて追放される出雲パ ンテオン、高天原から天孫降臨する日向パンテオン、などなど。
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