山口薫「魂の色と形を求めて」2008/12/20 07:11

 山口薫(1907-1968)、詩人の長田弘さんがゲストだった14日の新日曜美術 館「魂の色と形を求めて」「魂の原風景を描く」を見るまで、知らなかった画家 である。 高崎(箕輪村)の豪農の八男三女の末っ子に生れ、東京美術学校に 学び、パリに留学。 画風をつぎつぎと変え、具象と抽象のはざまで揺れる、 色面で描き、水田や畑から来た菱形、日本の朱色、琳派のような椿の赤と白。  戦後子供に恵まれ母子像や娘の絵を描く、好きだった杉から次男を杉夫と命名。  アトリエにもウィスキーの瓶があり60歳で胃がんで死んだが、絶筆となった 「おぼろ月に輪舞する子供達」は、馬や菱形や花といった好きなものをすべて 描きこんだ自らの明るい葬送の絵。

 それで、世田谷美術館の山口薫展「都市と田園のはざまで」が、23日までと いうので、見に行った。