「大事は小事の累積」 ― 2009/02/05 07:22
酒井歯科医院について書いた「等々力短信」を探していて、もう一つ古いのが出て来た。 始めてまだ三年目、ハガキに和文タイプ謄写版印刷時代の、 1977.(昭和52年)3.15. 第74号、私は35歳だった。 父の言葉なども出て きて、懐かしいので、以下に全文を引用する。 ハガキ時代の字数は、こんな ものだったのだ。
「好きな人はいないからね」 早く来ればいいんですが、と言訳をしたら、 歯医者さんはそう答えた。 ガリガリやられるのがいやで、二、三本悪いのが あるのを、磨く回数を増したりしてごまかしてきた。 前歯のつめものが取れ てついに観念した。 十日程通って治してもらった。 「案ずるより産むが易 し」がその感想である。
大事は小事の累積で、小事のうちにかたづけろ、とよく父はいう。 むし歯 などはまさにその典型的ケースなのだが、なかなかそうはいかないところが人 間の人間たるところだ。 半年毎に定期検診を受ける人ばかりなら、歯医者は もっとすいているに違いない。
「つまらぬは、大人の人見知り」とは福沢さんの言葉だが、わが家では子供 より父親の方が人見知りで、「事なくして訪ねる」ことの大切さを知りながら、 なかなか実行できない。
最近のコメント