「福澤諭吉展」会場の一事件2009/02/22 07:37

 初めから「未来をひらく 福澤諭吉展」にいらっしゃるつもりではあったの だろうが、「等々力短信」やブログを読んで、背中を押されたとか、参考にした とかいう、手紙やメールを頂くと、やはり嬉しい。

 その中の一通に、会場でこんなことがあったという。 第3部の『独立自尊 迎新世紀』の書幅を見ていたら、説明が間違っていると、係員に食って掛かっ ている男性がいたのだそうだ。 「あれは『独立自尊』ではなく『独立自学』 だ」と声を荒げて、かなり強硬に主張していた。 「尊」ではなく「学」とい う字だと言いたいらしかった。 その後はどうなったか、その場を離れたので わからないけれど…、ということだった。

私は、書幅が沢山載っている『福澤諭吉の遺風』(時事新報社・昭和29(1954) 年)などを見て、こんな返事を書いた。 「学」にも見えるけれど、やはり「尊」の草書体でしょうね。 ほかの「独立自尊」の書幅を見ても、この「尊」で書いています。 監視員に食ってかかっても、仕方がないのに、思い込みの激しい人はいるもので、いろいろと考えてみる余裕がないのでしょう。 ひとごとではないので、注意しなくては…。