土曜吟行会・東大構内と句会 ― 2011/01/18 07:14
赤門をくぐって、東京大学構内に入った。 東大には、ご縁がなかった。 学 生時代だったか、日銀の副総裁だった佐々木直さんの連続講義のようなものを 聴きに来て、入ったことがあっただけだった。 その時も教室へ直行していた から、総合図書館や三四郎池や安田講堂を見るのは、なんと初めての経験だっ た。 ゴシックという様式だったか、アーチ型を多用した、装飾の多い、古め かしい建物が並んでいる。 耐震工事はさぞやりにくいだろう。 「庫文誌雑 聞新治明部學法」という、右からの看板がある。 銀杏並木の太い樹には「垂 乳根」が下がっている。 総合図書館は関東大震災で焼けたのを、ロックフェ ラーの寄付で建て直し、国際連盟からも支援があったと書いてあった。 安田 講堂は思っていたより低い感じで、地下の食堂への入口あたりに「東大饅頭」 の幟が立っていた。
東大のいてふは太し冬木なる
冬の日の図書館赤き大階段
三四郎池の中島鴨廻り来る
漱石も子規も眺めし冬の水
農学部のはずれの方にある文京区立アカデミー向丘で、28名という大句会に なった。 紀行文中に掲げた七句を出す。 余り入らないだろうと思っていた ら、案の定、互選4、主宰選1であった。 主宰選は〈冬うらら勧工場跡パチ ンコ屋〉、やすしさんが〈一葉の井戸の寒木瓜日の当る〉、木兎さんはいい人で 〈東大のいてふは太し冬木なる〉と〈漱石も子規も眺めし冬の水〉、耕一さんが 〈三四郎池の中島鴨廻り来る〉を採ってくれた。
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