大河ドラマ『江』を評す2011/03/10 07:01

 今年の大河ドラマ『江』、まだ我慢して見てはいるが、風前の灯だ。 野球が 始まるし…。 初めから違和感がある。 それぞれのキャラクターが漫画チッ クというのか、類型的なのだ。 羽柴秀吉の描き方に、典型的に表れているの だが、織田信長、浅井長政、明智光秀、柴田勝家、そして主役の江。 登場人 物たちが、生きて呼吸している感じがしてこない。

 お江(小督)という女性は、この日記に何度か登場していた。

浅井三姉妹、小督について<小人閑居日記 2009. 1.10.>

「駿河大納言事件」<小人閑居日記 2006.2.24.>

二代智忠親王と加賀前田家<小人閑居日記 2009. 1.11.>

 ちょっと復習すると、浅井長政と織田信長の妹お市の方の娘、茶々(淀殿)・ 初・小督(おごう・江)の浅井三姉妹。 江、小督は従兄弟佐治一成と幸せな 結婚をするが、戦国の荒波に巻き込まれ、秀吉の甥秀勝(岐阜宰相)と再婚、 さらには家康の嫡男徳川二代将軍秀忠の六歳年上の正室となり、三代将軍家光 や後水尾天皇の中宮和子(明正天皇生母)を産む。  初は、京極高吉の長男京極高次に嫁す。 高吉の妻は、浅井長政の父久政の 女だったから、従兄妹同士の結婚になる。 高吉の長女、竜子は秀吉の側室・ 二の丸殿・松の丸殿となる。 高吉の次男、高知の女常子(常照院)は、桂離 宮を創設する智仁親王に嫁す。

 「駿河大納言事件」に「大河ドラマの世界」だと書いたように、江は徳川第 三代の将軍を誰にするかという問題で、次男国松(忠長)を推し、長男竹千代(家 光)を担いだ乳母春日局(明智光秀の家来齊藤利三の娘お福)と対立する。 浅 井と織田と徳川と、そして皇室の血縁関係、江のドラマは、なかなか深いもの なのであるけれど…。