面白くて為になる『福澤諭吉事典』2011/03/30 07:01

 いったいどのくらいの部数が出たのか、という質問が『慶應義塾史事典』『福 澤諭吉事典』完成記念シンポジウムで出た。 米山光儀福澤研究センター所長 が、答え難そうに、答えていた。 その数の少なさに、私はびっくりした。 と ても、ここに書ける数ではない。 慶應義塾の卒業生で、現存している人は、 何人いるのだろう。 『慶應義塾史事典』の統計で、新制大学の学部卒業生は 昭和25年度から平成19年度までで、302,968(うち女子58,883)名、それ以 前でご健在の方と差し引きし、ざっと30万人として、両事典の部数とのちが いは、ミリシーベルトとマイクロシーベルトぐらいの差がある。

 26日、福澤諭吉協会の総会と土曜セミナーが交詢社であって、西澤直子福澤 研究センター教授の「福澤諭吉の女性論と福澤家の女性たち」という話を聴い て来た。 西澤さんは、センター唯一の専任教員で(コメント参照)、前にも書いたが両事典の 編集の中心となった方である。 ご自身で執筆された『福澤諭吉事典』「I 生 涯 7 日常と家庭」のコピーを使って、福沢と「福澤家の女性たち」のエピソ ードを紹介されたのが、とても面白かった。(内容は明日書く)

それは『福澤諭吉事典』のキャッチコピー、福沢の全身像が「その生涯・著 作・言葉・師弟・交友・家族・日常生活・旅行などの多彩な切り口から生きい きと甦ります。今日まで積み重ねられた研究の成果をふまえ、基礎的知識から 今後の研究の手掛かりとなる新情報までを満載しました」「独立自尊の人、生誕 175年―。今、時代をひらく勇気と出会う」という文の正しさを、はっきりと 証明したのである。  皆さん、読んで楽しく、面白くて為になる『福澤諭吉事典』を買いましょう。