二人の師匠、志ん橋と代役伯楽 ― 2012/09/30 01:38
今回の真打昇進襲名披露興行は、菊六改メ古今亭文菊と、朝太改メ古今亭志 ん陽の二人の披露で、この日は文菊がトリを取る日だった。 つぎの高座は、 志ん陽の師匠、つるつる頭の志ん橋。 声が枯れている。 四十八馬鹿、百八 馬鹿、見境のない親子セットの馬鹿の小話。 夜中、兄弟が屋根の上で、キラ キラ空に光るものを取ろうとしている。 弟に兄は、もう一本竿をつないでみ ろと言う。 お父っつあんは、お前たち何のために大学まで行ってんだ、あれ は雨の降ってくる穴だ。 大学が可笑しい、初めて聞いた。
噺は、与太郎が兄やんに「なぞなぞ」をやろうと言ってくる。 百円の賭け、 体が小さくて、ヒゲがあり、四足でそろりそろり歩いて、ニャンと鳴くもの? 猫だ。 百円。 次は、もうちょっと大きくて、ワンと鳴くもの? もっと大 きくて、ヨダレを垂らして、モーと鳴くもの? 三百円取られる。 兄やんは 当て物の名人だな、じゃあ五百円でやろう。 こんだ、体は長いのも、短いの も、太いのも、短いのもいて、ぬるぬるして捕まらないもの、なーに? 両天 秤にかけやがったな、ドジョウと言えば、ウナギと言うんだろう。 両方、言 ってもいいよ。 じゃあ、ドジョウとウナギだ。 うーん、アナゴだ。
あとの口上でわかったのだが、文菊の師匠の圓菊は病気療養中ということで、 一門の長、金原亭伯楽が登場する。 高い声を出す人だ、旅興行で例えば山陰 山陽を一週間から十日、何か所か回る。 夜の興行だから、昼は閑で昔はゴル フなんかやったものだ。 この節はやめた、昼ゴルフすると、夜は疲れて舌が もつれる。 それで山間部の小学校でボランティアの学校寄席をやったりする。 PTAからPTAへ、どう話が伝わったのか、タダで落語をやってくれるってん で、ある小学校でやった。 終わったあと、五十くらいの女の校長先生が言っ た、「お上手ね、これ、ご商売になるんじゃないですか」。 テレビじゃ落語や りませんからね。 NHKに「日本の話芸」という30分番組があって、私も二 回出て「唐茄子屋」なんかやった。 総合テレビ土曜朝4時半、誰も見ない。 ここまでで6時20分になった。
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