「枇杷の会」西新井大師吟行2013/05/10 06:39

 いささか旧聞だが、連休初めの4月28日(日)志木高同窓会志木会の俳句 の会「枇杷の会」で、西新井大師を吟行した。 西新井大師は、初めて行った。  日比谷線に乗っていると、東武伊勢崎線に入る。 北千住の先、小菅、五反野、 梅島の次が西新井。 西新井の先はといえば、竹の塚、草加、越谷、つまり西 新井は「草加、越谷、千住の先」という慣用句の、「草加、越谷」の手前にある。  西新井から、東武大師線で一ト駅、大師前駅で集合した。 1キロ、2分で到 着、この駅、改札も切符売り場もない。 一ト駅だから西新井駅での大師線へ の乗り降りで、精算というより、運賃に含まれて済になる勘定になっている。  だが大師前駅には、改札口の跡が残っていた。 以前は大師前駅で切符が売ら れていたのだろう。 一ト駅だから、それが不要だと、ある時、誰かが気がつ いた。 さんぽMAPに「都区内唯一の無人駅。出入り自由。」とある、かなり の省力、経費節約になったろう。 駅構内は大きく、正月の人出を思わせる。

 いつも親身に面倒をみてくれている幹事の湯浅善兵衛さんに、句会場になる 参道の割烹武蔵屋を教わり、西新井大師に入る。 よく晴れて新緑が輝くよう だが、割に涼しく、快適な吟行となった。 28日は縁日、露店が並び、北京餅 の売り子は中国の人らしい売り声だ。 その後ろに、丸い白い花が咲いた木が ある。 誰かが聞いて、「大手鞠(おおでまり)」という名とわかった。 あと で、境内の植木市で、苗木を売っているのを見た。

 私が出句したのは、次の七句。

改札のない駅に降り春のどか

うららかや駅も御堂も廣大で

江戸文化創業といふ草だんご

若きブッダ悟りし菩提樹若葉なり

樟若葉下に鳥塚木遣塚

本堂のガラスに映る新樹かな

線香に負けず芍薬香るかな