林家彦いちの「権助魚」 ― 2013/11/04 06:31
彦いちは“てんてん、てんまり、てんてまり”「鞠と殿様」の出囃子、頭はツ ルツル、走って出てくる。 ヤキモチの小咄が好きだと、始めた。 実は2006 年3月1日の第452回落語研究会で、「お見立て」を演った時も、これをやっ ていた。 この「心温まる咄」だと称するのを、今回はまず日本語でやり、海 外文化交流でと英語混りでもやる。 「パンツ破けた」「またかい」は、うまく 訳せないけれど、この“The Jealousy”は通じる。 幼い子供にもjealousy は ある。 4歳の誕生日だというのに、弟が生れて、みんな弟ばかり可愛がる。 メラメラとして、motherのnippleにpoisonを塗った。 Next morning、弟 が死なないで、husband died.(2006年の覚書では、daddy died.で、こちらの 方が断然ゴロがいい。言い間違えたのだろう)。 カナダ(Vancouver)でやっ たら、片言の日本語で「それは、隣のダンナさんですか」と声がかかった。
羽織を脱ぐと、寝巻のような柄の着物。 大店の旦那、妾を囲ったようなの で、ヤキモチ焼きの奥さんが、権助に二円やり、何処か確かめろと、供に付け る。 旦那は承知で金をやり、両国橋まで来たら、向島の丸安さんと会い、料 亭に上がって、芸者幇間を呼んでどんちゃん騒ぎ、それから隅田川で網取り魚 を獲って、丸安さんと湯河原へ出かけ、今夜はお帰りがない、と伝えさせる。 網取り魚を魚屋で買って、用意して行け。 さっき貰った中から出すのかい。 権助が魚屋で「網取り魚」と確かめて買ったのが、ニシン、スケソウダラ、目 ん玉に藁突っ刺したメザシ、もとは「網取り魚」のカマボッコ。 五十銭。
おかみさん、只今戻りました。 これこれで…。 嘘だろう、時計を見なさ い。 旦那様とお前が出かけたのは2時、今は、2時15分だよ。 その間に、 「これこれ」出来るはずがない。 権助、芸者幇間のどんちゃん騒ぎ、隅田川 の網取りを、ハイスピードでやって見せる。 この魚を見てご覧、ニシンやス ケソウダラは、北海道の魚だよ。 華のお江戸が見てみたいと、ちょうど隅田 川にやってきて泳いでいた。 メザシや、カマボコが泳いでいるのかい。 こ んな魚が関東一円で獲れますか。 いいや、おら二円貰って頼まれた。
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