推定・山田洋次監督の「真二つ」手直し ― 2013/11/08 05:42
花緑と山田洋次監督が、去年のクリスマスの夜、神楽坂の料亭で“密会”し、 行われた手直し作業は、どの箇所だったのだろうか。 「夫婦の会話の中味」 とか「場面の順序」とかというのが、ヒントではある。 『真二つ 落語作品 集』の本と、花緑の演じたのを比べてみる。 いくつか違いがある。 それが、 先代小さんが直したものか、これまでに花緑が手を入れたものかは、わからな いけれど、参考までに書いておく。
魚切丸を説明する部分。 今回花緑は「甚兵衛の親爺は、生涯、魚切丸が見 付けられなかった。」
お百姓夫婦の会話。 おかみさんが、三分より下で手放すな、どうしても駄 目だったら二分まで負けろ、と言うところで、「(自分の腹をなでながら)腹を 大きく持って」と言う。
わらじがプッツリ切れて、薙刀を地蔵様に立て掛けると、「地蔵様の鼻が落ち た」というのは、本だと、足下に手をやると、ズシン!……地蔵様が頭から二 つにパックリ切れてしまってます、とある。
最後の、お百姓が、薙刀を半分に加工してしまうところ。 「場面の順序」 が違い、本だと、甚兵衛が戻ってからの時点で、お百姓が説明する話の中で出 て来る。 のこぎりで挽くのが大変で、のこぎりがボロボロになったといった ような、細かい言及はなかった。
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