「KJ法」による「生活の中のデザイン―日本の知恵と伝統―」2015/02/28 06:37

 25日の「等々力短信」で、若い時に川喜田二郎さんの「KJ法」をかじった と、書いた。 『マッサンとリタ―ジャパニーズ・ウイスキーの誕生』の前に 書いていた栄久庵憲司さんの「幕の内弁当」の話が出て来たノートだが、最後 にその朝日ゼミナール「生活の中のデザイン―日本の知恵と伝統―」を「KJ 法」でまとめたものがあった。 35年前の1980(昭和55)年10月のことで、 「若い時」というのは、「等々力短信」創刊から5年目ぐらいの時期だったこ とがわかる。 栄久庵憲司さんの「「幕の内弁当」的発想と生活文化」以外の講 師と題目は、次の通り。 川添登「日本人の生活とデザイン」、秋岡芳夫「生活 と身体で測る」、粟津潔「異種交配の文化と日本人の想像力」、宮本常一「日本 の暮らしの形と美」。

 その「生活の中のデザイン―日本の知恵と伝統―」のまとめだが、「KJ法」 で図示してあるだけで、文章化まではやっていない。 その図から、抽出した ポイントだけを書いてみたい。

 《生活の中の物を、美に転化する(扱いやすく美しい)》 ○伝統の中に規格 寸法があった。 ○身体に聞いて作った道具は使いやすい(人間スケール、関 係寸法)。

 《自然への対応から文化が生まれる》 ○自然と技術の組み合わせ。環境へ の適応の仕方が違う。 ○伝統文化は続く。 ○風流とは寒きものなり(斉藤 緑雨)。

 《融通無碍で、工夫をこらした、密度の高い、日本文化の言い知れぬ積み重 ね》 ○融通性と器用さで、いっぺんに全部を楽しむ(一器多用、一室多用)。  ○コンパクトで、目のつんだ、工夫と文化。

 《日本文化伝統の美を深く味わい、見直し、外国文化と組み合わせて、活力 ある発展を》 ○長い伝統の美意識が高度成長にも影響した。生産尺という能 率第一の側面はあったが…。 ○文化の異種交配と創造発展。

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