「露」と「蕎麦の花」の句会2015/09/16 06:27

 10日は『夏潮』渋谷句会だった。 折から元台風18号の「線状降水帯」に よる豪雨で鬼怒川が決壊、取り残された住民をヘリコプターで救出するテレビ 報道をずっと見ていてから出かけた。 平和な句会に、若干の違和感がある。  兼題は「露」と「蕎麦の花」、私はつぎの七句を出した。

雑草にスズランのごと露の花

里芋の大葉に小さき露まろぶ

露しげきメタセコイアの森に入る

信じ得ぬわが年齢や露深し

見はるかす白き斜面や蕎麦の花

道祖神肩寄せ合ひて蕎麦の花

八ヶ岳よく晴れてをり蕎麦の花

 私が選句したのは、つぎの七句。

バス通りを我が家へ折れて露けしや     英

露けさの小さき橋を渡りけり        和子

露の草下りて川原に釣支度         盛夫

露月夜庇を深く京の宿           松子

そばの花その白きゆえ暮れ残る       幸雄

蕎麦の花活けて迎ふる老舗かな       淳子

蕊の紅ちりばめ清し蕎麦の花        なな

 私の結果は、<里芋の大葉に小さき露まろぶ>をやすしさん、<露しげきメ タセコイアの森に入る>を英主宰、<見はるかす白き斜面や蕎麦の花>を英主 宰・やすしさん・和子さん・さえさんが、採ってくれた。 主宰選2句、互選 4票の計6票、ちょぼちょぼながら、主宰選に救われた。  主宰の選評。 <露しげきメタセコイアの森に入る>…露時雨か、丈の高い メタセコイアの上の方でもポタポタ落ちている。景が大きくなっている。 < 見はるかす白き斜面や蕎麦の花>…上五がいい。「見はるかす」と打ち出すこと によって、全体が大きな景になっている。