柳亭こみちの「豊竹屋」2017/05/02 07:08

 4月26日は、第586回の落語研究会だった。

「豊竹屋」     柳亭 こみち

「疝気の虫」    古今亭 志ん陽

「二十四孝」    桂 文治

       仲入

「堀之内」     春風亭 一之輔

「ひとり酒盛」   柳家 さん喬

 柳亭こみち、落語研究会ではお馴染みの女流噺家だ。 黒紋付、江戸褄風(前 垂れか)の着物で、新郎の母でございます、と出た。 落語研究会は、長く高 座返しと太鼓番を務めたという。 ただいまの自分の出囃子は、太鼓は一之輔 師匠、与助(鉦)は文治師匠、と明かし、拍手をもらう。 豪華な顔ぶれに負 けないよう、由緒正しい落語をやりたい。 他の会が皆つぶれても、落語研究 会は残って欲しい。 お蔭様で9月21日に、真打に昇進することになった。  さっきより大きな拍手を、ありがとうございます。 同時昇進の他の二人は、 桂三木男が三木助、古今亭志ん八が志ん五と、名前が決まったが、私は8か月 名前が決まらなかった。 ここで大々的に発表します。 柳亭こみち。 表記 も同じ、24画(亭は「ハシゴてい」で書く)、運気がいい、「柳亭こみち」は最 高傑作。

 落語家にとって、太鼓は必修科目だけれど、下手な人もいる。 そういう人 は、叩かなくてもいいような状況に持って行く、空気づくりをする。 私が習 いに行っている所の、二階が義太夫の稽古場。 ゲーゲーと、二日酔みたいな 声を出している。 心が昂揚するのは、子供の頃からミュージカル、『ピーター パン』、セリフから、♪大人にならない(と歌う)。 『サウンド・オブ・ミュ ージック』、VHSで何度見たかわからない、♪あの山よー、あの山よー(と歌 う)。 六歳の六月六日から、男の子は謡の稽古を始める。 厳しいのが、お稽 古事の常で、自我が芽生え、わがままになってくると、小言に傷つく。 清元 に変り、常磐津に変り、小唄に変る。 ちょっとずつ、齧る。

 豊竹屋節(ふし)右衛門というおっさん、義太夫一筋、見たもの聞くもの、 なんでも義太夫にしてしまう。 お前さん、起きて。 ♪起きてとな、はっは っはーーーっ! あくびまで、義太夫にしてどうすんの。 おまんまよ。 ♪ して女房、今朝のお菜は? 納豆。 ♪納豆、納豆、納豆―ッ、お付けの中に 煮干しの頭、怪しかりーーッ、松王丸、チンチン、お染久松、巡礼姿、あとは 八幡太郎義家ガァーーッ。

 節右衛門さんのお宅は、こちらでしょうか。 わて浅草三筋町から参りまし て、滅茶苦茶な三味線を弾きますねん。 三味線、持ってないじゃないか。 口 三味線で、どうぞあんさん、義太夫をお語り。 お前が先に。 デェーーン、 と太棹。 ♪表が騒々しい。 チン、チン、チンドンヤ。 水が出しっぱなし だよ。 ♪隣の婆さん、洗濯だ。 ジャブ、ジャブ、シャボン。 ♪二十五日 のご縁日。 テン、ジン、サン。 ♪米屋と酒屋が勘定取りに。 テンテコマ イ、テンテコマイ。 ♪屑屋が来たよ。 チリン、チリンで、チリ積んで行く。  ♪着物が短いね。 ツンツルテン。 ♪てんぐさから出来るのは。 トコロテ ン、カンテン。 ♪慌てて駆け込む。 セッチン、セッチン。 ♪ねずみが三 つ、三つ。 チューチューチュー、チューチューチュー。 あんたの所のねず みだけに、よくひきますな。 いいえ、ほんの齧るだけで。