「冬日和」と「勤労感謝の日」の句会2017/11/13 07:05

 12日は、『夏潮』渋谷句会だった。 だいぶ寒くなってきて、ヒカリエの前 ではもうクリスマスツリーの点灯式、テレビカメラが並んで、「立ち止まらない で下さい」と呼びかけていた。 兼題は「冬日和」と「勤労感謝の日」、私はつ ぎの七句を出した。

冬日和五千歩ほどでほかほかと

冬日和ビニール温室開け放つ

冬日和東横線から富士が見え

魚沼米炊いて勤労感謝の日

畏(かしこ)きも稲干す勤労感謝の日

夫好む御数で勤労感謝の日

ハロウィーン詰まりは勤労感謝の日

 私が選句したのは、つぎの七句。

冬日和人力車にも乗りたしと     英

冬晴や紙垂真つ新な石祠       なな

朝月に鵜の飛び去れり冬の晴     裕子

なかんづく妻へ勤労感謝の日     英

ジャムあつくぬるや勤労感謝の日   盛夫

明け番の今日は勤労感謝の日     裕子

七十(ななそ)過ぎ現役勤労感謝の日 真智子

 私の結果は、<冬日和五千歩ほどでほかほかと>を庸夫さん、<畏(かしこ) きも稲干す勤労感謝の日>を明雀さんと盛夫さん、<夫好む御数で勤労感謝の 日>を淳子さんが採ってくれて、互選4票、主宰選なし。 チョボチョボもい いところで、先月の盛夫さんの<身に入むや句会おわりし帰り道>という句を 思い出した。

 主宰は選評で、全般的なことをこう述べた。 「冬日和」には、冷やっとし た感じがある。 「勤労感謝の日」は、もともと新嘗祭だが、屈折していて、 収穫祭と労働に、意味の揺れ、ずれが出ている、それをどう詠むか。