イギリスとロシアは「犬猿の仲」2017/11/22 07:07

 清岡暎一さんの英訳『福翁自伝』が二回、話題になったので、以前友人がく れた『THE AUTOBIOGRAPHY OF FUKUZAWA YUKICHI』(北星堂書店、昭 和9年11月1日発行、昭和22年5月23日訂正増補第4版)で、18日に取り 上げた削除箇所「攘夷論」の章、「鹿児島湾の戦争」という小見出しの立てられ た部分、「イギリスとロシアとの間がらは犬とサル」を見てみよう。

 『福翁自伝』の、その箇所は、「戦争の済んだあとで、かの旗艦に命中した破 裂弾の破片(かけら)を見て、戦中の英人らがしきりに語り合うに「こんな弾 丸が日本でできるわけはない。イヤよく見ればロシア製のものじゃ。ロシアか ら日本に送ったのであろう」などと評議区々(まちまち)なりしという。

当時 クリミヤ戦争の当分ではあるし、元来イギリスとロシアとの間がらはイヌとサ ルのようで、相互にいろいろな猜疑心(さいぎしん)がある。今日(こんにち) に至るまでも仲はよくないように見える。」

 清岡暎一英訳では、こうなっている。

After the battle was over, the British officers had much discussion over the fragments of the shell that hit the flagship:“The Japanese couldn’t have manufactured this shell.”said one. “Where did they get it?” “This,” said another, “looks to me like a Russian shell.” “Yes,”said the third, “Russia must be backing Japan! ”

This was but a few years after the Crimean war.  The relations between England and Russian were like those between a dog and a monkey. It seems to me that their relations have not improved much since.

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