頂いた年賀状から2018/01/10 07:22

 年賀状、105年三田会のUさんの添え書き、「「明日死ぬかのように生きよ、 永遠に生きるかのように学べ」 これからの人生は、ガンジーの教えを目標に生 きていきます」。 私は、ハガキ時代の短信108号(1978(昭和53)年3月5 日)に引いたことのある江戸後期の儒者、佐藤一斎の『言志四録』にあるとい う言葉を思い出した。 「少(わか)クシテ学ベバ、壮ニシテ為スアリ。壮ニ シテ学ベバ、老イテ衰ヘズ。老イテ学ベバ、死シテ朽チズ。」 なお、私はずっ と『言志四録』を「げんしよろく」と読んでいたが、磯田道史さんの『日本史 の内幕』に「げんししろく」とフリガナがあり、88歳で亡くなった一斎が後半 生をかけて書いた『言志録』など四編の箴言集だとあった(赤面、老イテ学ン ダ)。 西郷隆盛は、座右の書として西南戦争の最中も身につけており、101の 抜き書き(『南洲手抄言志録』と『サライ』2月号にあった)までしていて、「一 燈を掲げて、暗夜を行く、暗夜を憂ふる勿(なか)れ、只だ一燈を頼め」とい った一斎の言葉を拠り所にしていたという。

頂いた年賀状で、30人以上の方が「等々力短信」に言及、10名ほどの方が ブログ「小人閑居日記」も読んで下さっていることが、確認できた。 大学の クラスメイト、久留米のUさんは「表彰状」のような嬉しい手紙をくれた。 褒 め過ぎだけれど、自らを励ますために、引いておく。 「初志貫徹、この短信 の歩みと共に人格を形成されて、同時に、読者に歴史に根差した文化、幅広い 教養、福沢翁の人間の人としての有るべき姿を、再認識させ、普く長期に渡り、 飛文された功績は大であります。」

着物姿のご一家の写真で、第三子が誕生し、引越しもしたという若い後輩の Sさんの俳句、<借金を負ふるをのこに明の春>。 私も子供が小さい頃から、 住宅ローンを抱えていたっけ、そんな若い時代を思い出した。

毎年、年賀新聞を下さるYさん紹介の「シルバー川柳」から。 <紙とペン 探してる間に句を忘れ><改札を通れずよく見りゃ診察券><誕生日ローソク 吹いて立ちくらみ><三時間待って病名「加齢です」>