『看る力』(阿川佐和子・大塚宣夫著)余談2018/07/24 07:00

 『看る力 アガワ流介護入門』(文春新書)、阿川佐和子さんと、青梅とよみ うりランドの慶友病院の会長・大塚宣夫さんの対談が本になった。 その一部 は昨年末、『週刊文春』12月21日号の「阿川佐和子のこの人に会いたい」に出 て、「まず生きる楽しみ、その下に介護と医療がくっつく老人病院<小人閑居日 記 2017.12.24.>」で紹介した。 実は、よみうりランド慶友病院が2005年 3月25日に開院した時、昨日まで書いていた小谷直道君がその地主、よみうり ランドの社長を務めていて、開院披露に招かれた私は、両方とも友人なので、 とても誇らしい感じがしたものだった。

 大塚宣夫さんとその病院のことは、続くブログで、これまで書いたものを改 めてまとめておいた。

「寝たきり老人」を起こす<小人閑居日記 2017.12.25.>

馬場流手紙術・免許皆伝状<小人閑居日記 2017.12.26.>

「老後も独立自尊」のすすめ<小人閑居日記 2017.12.27.>

認知症を予防するには?<小人閑居日記 2017.12.28.>

 そこで『看る力 アガワ流介護入門』だが、長い付き合いで承知しているこ とが多かったけれど、一番面白かったのは、定年後「留守番できる男になれ」 と、長年主張してきた大塚先生が、ガスレンジでお湯を沸かしたことがなく、 最近の電子レンジや洗濯機の操作方法も、わからないということだった。

 私は、その点をからかってメールをした。 「ハハハ。 フランス留学には、 奥様を同伴されたのでしたっけ。 大塚先生が75歳というのも、77歳になっ た私には、鯖をよんでいる、つまり若く見せたいのかと、思えました。 腰巻 が大き過ぎて、ご尊顔を発見するのに、時間を要しました。」

 大塚先生からの返信メールを、私信ながら、公開させて頂く。 「小生はフランスに渡り、家内が来るまでの3ヶ月間もずっと外食で、洗濯も 下宿先の洗面台で手洗いでしのいでいましたので、ウソ偽りはございません。 また、文中での75歳は対談の始まった昨年中は75歳(小生は福澤先生と同じ 1月10日生まれ!!)でしたのでサバ読みではありません。まあ自分を若く見 せたいと思うのは年寄りになった動かぬ証左ですかね。ともかく頭以外も冷や して、この暑さを乗り切りましょう。ケッケッケ。」

 「頭以外も冷やして」というのは、説明するまでもないが、お互いに頭に毛 のないことを言っているのだ、「毛ッ毛ッ毛ッ」なのである。