財政再建の先送り、「骨太」は骨粗鬆症か2018/08/03 07:19

 50年以上前に、確か経済学を学んだ。 たまには経済のことを考えてみたい。 日本経済の現状は、どうなっているのか、少し勉強してみよう。 朝日新聞朝 刊の経済面に「経済気象台」という匿名のコラムがある。 第一線で活躍して いる社外の経済人、学者が執筆しているという。 6月21日の「骨太はどこに いった」に、なるほどそうだ、と思った。 筆名は(穹)。 こう論ずる。

「先週末にまとまった経済財政運営の基本方針「骨太の方針」で、政府は、 2020年度までとしてきた基礎的財政収支の黒字化目標を25年度まで先送りし た。安倍政権の発足から5年を経て、同じ年数だけ先送りした計算となる。 財 政健全化は一歩も進まなかったといってよい。」 「そもそも財政再建の進め方は本気度に欠けるものだった。」 政府は16年 度から当初3年間を財政の集中改革期間とし、18年度を中間評価の年と定めた。  「本来、中間評価は、実績を踏まえ、目標の達成が確実となるよう、追加措置 を講じるためのものだ。「先送り」との結論しか出てこないような中間評価は、 進め方そのものに重大な欠陥がある。」 「にもかからず、政府は、新たな経済・財政再生計画でも、今後3年間の基 盤強化期間と21年度の中間評価という枠組みを持ち込んだ。これまでの失敗 を反省した気配はない。」

「結局、政府にゆだねる限り、財政再建の実現は危ういということだろう。 選挙が意識されるつど、財政規律は緩み、目標は先送りされがちだからだ。」 「子、孫の世代にツケを残さない。その責任は与野党ともに負うものだ。財 政再建は、国会全体で取り組むべきだ。財政構造改革法を復活させ、各歳出分 野に削減目標をもうける。目標と実績が乖離する場合は毎年度、歳出を一段と 抑制する仕組みが必要だ。」 「従来の「骨太」はあまりにももろかった。そろそろ国会が気骨をみせると きだ。」(コラムは、以上)

「骨太」は、骨粗鬆症だったのか。 「気骨」をみせるべきだという国会も また、骨粗鬆症のように思われる。