「今日は気分がいいから、教えてあげよう。」2018/09/24 07:10

 朝日新聞朝刊1面連載、鷲田清一さんの『折々のことば』は、以前いくつか 紹介した後も、気に入ったものや、心に引っかかったものを、切り抜いている。   それをまた、いくつか紹介したい。

 936「今日は気分がいいから、教えてあげよう。人生はな、冥土までの暇つ ぶしや。だから、上等の暇つぶしをせにゃならんのだ。   今東光」

 894「好きなことに限りなく近いことで暮らすということは、抵抗しまくる ことだ。    手作りファッションブランド主宰者 山下陽光(ひかる)」

 1186「わずか「タ」と「チ」の違いで何十年も年をとる  解剖学者 三木 成夫(しげお)」  (「よちよち」から「よたよた」へ。たった一音の響きの 変化が数十年の時の経過を表す。)

○毎日ブログを書いていて、うすうす感じているものや、俳句をつくるのに、教わっていることに、ぴったりのものもあった。

 1124「考えることは雨乞いのようなものである。    哲学者 野矢茂樹」

 825「どんな活動にも、それにふさわしい規模というものがある。 E・F・ シューマッハー 『スモール・イズ・ビューティフル』から」

 866「本を読むにはエネルギーが必要です    中川李枝子 『子どもは みんな問題児』から」

 514「涙を十七字に纏めた時には、苦しみの涙は自分から遊離して、おれは 泣くことのできる男だという嬉しさだけの自分になる。  夏目漱石 『草枕』 から」

 1047「あんたら頭で考えとる。そやからあかんにゃ。  陶芸家 松井利夫」

○福沢諭吉も登場した。

 1193「自分たちより外にこんな苦い薬を能(よ)く呑む者はなかろうという 見識で……ただ苦ければもっと呑んでやるというくらいの血気であった 福沢 諭吉 『福翁自伝』から」