再録「『寒暖の歴史 気候700年周期説』」2018/12/12 06:33

 話の流れをわかりやすくするために、リストの中から、西岡秀雄先生の『寒 暖の歴史 気候700年周期説』について、まとめたものも、再録しておく。

    『寒暖の歴史 気候700年周期説』<小人閑居日記 2008. 7.31.>

 西岡秀雄先生が『寒暖の歴史 気候700年周期説』(好学社)の初版を出し たのは、昭和24(1949)年9月35歳の時だった。 大正2(1913)年10月 6日生れの先生は、現在94歳になられ、お元気だと聞いている。

 西岡先生は、日本に生育した老樹の年輪、河川湖沼の凍結記録、アシカのよ うな北洋海獣の南下、ハイガイその他の特殊魚介類の消長、東北に多く出土す る遮光器土器(雪めがねだと考える)、トチノキ自生地帯の推移、桜の開花時期 の遅速、オーロラの出現頻度、近年の気温上昇化現象、遊牧民族の移動、等々 多方面の資料を駆使して、日本のみならず世界で、約700年を一波長とする寒 暖の波が過去数千年間に繰り返し訪れているという事実を見出し、仮説として 世に問うた。

 気候700年周期を、日本の政治史、文化史で見てみると、政治の中心が、暖 かい奈良・平安時代には関西地方に占められていたが、寒い鎌倉時代には関東 地方に政権の中心が移った。 しかも暖かい室町・桃山時代には、再び関西へ、 そして寒い江戸時代とそれに続く明治時代には関東へという具合になる。 文 化史では、暖かい奈良・平安時代には明るくロマンチックな王朝文化が栄え、 寒い鎌倉時代には質実剛健の気風がみなぎる。 暖かい室町・桃山時代には、 再び絵画・建築・庭園などの文化が進み、寒い江戸末期は天保・天明の大飢饉 を始め社会不安が次第に増大していった、というのである。