井出孫六さんの「福沢と故郷」〔昔、書いた福沢146〕2019/11/03 07:49

      井出孫六さんの「福沢と故郷」<小人閑居日記 2002.6.20.>

 知人のMさんが、ホウプ有限会社という印刷屋さんの広報誌を送ってくれた。  彼の原稿に、私の名前が出て来るかららしい。 その『うらら』46号の別の 文章を読んでいたら、福沢諭吉が出てきた。 それを読んで、Mさんに知らせ たメール、下記の通り。

 『うらら』46号、パラパラ見ておりましたら、林喜代志さんの「ツバキの 節分」の中に、福沢諭吉が出てくるではありませんか。 33頁、井出孫六さ んの作品からの引用という部分です。 曰く、  「福沢諭吉は幕末動乱の中で幼くして江戸に出た。生涯のあいだに福沢が故 郷に帰ったのは祖母の葬儀のとき一度だったか、二度だったか。」

 ご存知のように、福沢が江戸に出たのは、数え25歳の時で、それ以後、中 津には4回帰っています。

 (1)元治元(1864)年3月~6月、数え31歳、小幡篤次郎ら6人の 青年を連れて来た。

 (2)明治3(1870)年10月~12月、37歳、母、姪を伴なって帰 京。 暗殺の危険にさらされる。

 (3)明治5(1872)年4月~7月、39歳、中津市学校視察、殿様奥 平一家を奉じて帰京。

 (4)明治27(1894)2月~3月、61歳、長男次男を伴ない展墓の ため。

 「祖母の葬儀」というのを、私は聞いたことがありません。 井出孫六さん は、昔『峠をあるく』という本を読んで、感心したことがありましたが、これ はどうも、杜撰というほかなく、気に入りません。