日本教育を近代化した「お雇い教師」の面々2020/08/16 07:14

 加藤詔士先生が「「お雇い教師」研究の再構成」で、言及された「お雇い教師」を、担当分野と名前だけ挙げておく。

1)日本教育の近代化―学校教育の組織化

 <専門教育の組織化> 工部大学校のダイアー、司法省法学校のボアソナード、東京医学校のミュルレルやホフマン、札幌農学校のクラーク、東京開成学校のフルベッキ。

 <国民教育の組織化> マレー、師範教育のスコット、唱歌教育と体操教育のメーソン、リーランド。

 <女子教育> 横浜で英学塾(後のフェリス女学校)のキダー、神戸で女学校(後の神戸女学院)のタルカット。

 <地方の学校> 京都のレーマン、大阪のハラタマ、静岡のクラーク、福井のグリフィス、熊本のジェーンズ。

2)日本教育の近代化―教育内容の近代化

 <医学> 東京医学校とその後身の東京大学医学部。 ドイツからミュルレルとホフマン、外科学のスクリバ、内科学・生理学のベルツ、解剖学のデーニッツ。 地方の医学校では、金沢のスロイス、名古屋のローレツ、大阪のエルメリンス、鹿児島のウイリス。

 <工学> 工部大学校では、土木学のダイアー、ペリー、機械学のダイアー、ウエスト、電気学のエアトン、造家学のコンドル、応用化学のダイパース、鉱山学のミルン。 東京大学の工科系学科では、機械学のユーイング、応用化学のアトキンソン、鉱山学のネットー。

 <農学> 札幌農学校では、アメリカから学長クラーク、農学のブルックス、生理学・解剖学・獣医学のカッター、数学・土木工学のピーボディ。 駒場農学校では、イギリスから、獣医学のマクブライド、農芸化学のキンチ、農学のカスタンス。

 <自然科学> 地質学のナウマン、地震学のミルン、動物学のモース、物理学のメンデンホール、化学のハラタマとダイバース、エアトン、ケルネル。

 <人文・社会科学> 東京大学。 英文学のホートン、政治学・理財学のフェノロサ、言語学のチェンバレン、明治20(1887)年以降は英米からドイツに変わり、哲学のブッセ、歴史学のリース、教育学のハウスクネヒト。

 芸術教育<美術> 工部省の工部美術学校と文部省の東京美術学校が拠点校。 工部美術学校は、イタリアから画学のフォンタネージ、彫刻のラグーザ、予科のカッペレッティ(明治15年閉鎖)。 東京美術学校は明治22(1889)年開校、アメリカ人教師フェノロサが美術史と美学を担当、その後は日本人教師が教育にあたった。

 <音楽> 音楽取調掛の唱歌教育、メーソン、エッケルト、ソーブレット。 音楽取調掛は明治20(1887)年東京音楽学校となり、ディットリッヒ。

 <工業技術の伝習> 灯台のブラントン。 鉄道の シャービントン。 大蔵省紙幣寮では、 理化学のアンチセル、画学・図学・製版のキヨソネ。 東京開成学校では、工業技術のワグネル。

 <農業技術の伝習> 開拓使では、牧畜のダン。 下総牧羊場のアプ・ジョンズ。 京都府、牧畜のウィード。

 <商業技術の伝習> 大蔵省ではプラガ、シャンド、東京商法講習所ではホイットニーがそれぞれ洋式簿記を伝授した。

 <軍事教育> 陸軍、フランスのマルクリー、明治16(1883)年4月陸軍大学校開校のころ、ドイツ式に転換、メッケル。 海軍、一貫して英国モデル、明治6(1873)年にダグラス以下34名の英国教師団。

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