外山正一作詞「抜刀隊」と「学徒出陣」壮行会2020/11/17 06:59

 昨日、書いた外山正一が『新体詩抄』に載せた自作の詩「抜刀隊」が、後に、陸軍軍楽隊教官のフランス人シャルル・ルルーによって曲がつけられ、日本で最初の軍歌として爆発的にヒットし、「扶桑歌」「陸軍分列行進曲」とも呼ばれる行進曲として編曲され、旧陸軍から陸上自衛隊にまで受け継がれているという件で、思い出した。

 私の俳句の師、『夏潮』主宰の本井英先生がふらんす堂のホームページに毎日連載されている「本井英の俳句日記」(http://furansudo.com「連載」参照)の10月21日の項に書いていらっしゃった。 77年前の昭和18年10月21日、神宮外苑競技場で「学徒出陣」壮行会が挙行された。 雨の降る肌寒い日であったが、記録映画で掠れながら流れてくる行進曲が、外山正一作詞、シャルル・ルルー作曲の「抜刀隊」なのだそうだ。 「敵の亡ぶる夫迄は 進めや進め諸共に 玉ちる劔抜き連れて 死ぬる覚悟で進むべし」 明治10(1877)年の西南戦争で、官軍の斬り込み部隊「抜刀隊」の奮戦を詠んだ詩である。

 西南戦争は、明治10年2月の挙兵、9月の西郷隆盛自刃終結だから、E・S・モースの第一次来日、江ノ島の腕足類研究のための実験所活動、大森貝塚の発見は、西南戦争の期間に重なるわけだ。

 本井英先生は、今でも陸上自衛隊の分列行進で演奏される名曲だが、さまざまなことを考えると、やはり別の曲にした方がよいと思う、と書いておられた。

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