「枇杷の会」、「時雨」と当季雑詠の句会2020/12/10 07:05

 11月29日に本井英先生が第二十三代庵主をなさっている大磯の鴫立庵吟行を予定していた志木高同窓会の俳句の会「枇杷の会」だが、コロナ感染症の再拡大で吟行は出来ず、幹事の深瀬一舟さんの肝煎で、11月27日締切の通信句会として、開かれた。 兼題「時雨」(傍題可)1句以上と当季雑詠で計7句、ということで、私はつぎの7句を出した。

残暑からぬうと来てをり秋の暮
時雨るるやマスクに覚ゆ温かさ
隣町にマスク指南所出来たとか
銀杏落葉踏みて親しむスミスミル
黄落を踏みて真直ぐ麻雀屋
身に入むや欠礼葉書息子死す
納め場所博多芸者の姿なく

 私が選句したのは、つぎの7句。
時雨つつ妓楼の名残かすかにも   英
北山は晴れ烏丸は夕時雨       洋太
石段の半ばに時雨来りけり      次郎
石見路はうしほまじりにしぐれつつ  かおる
大鷹や武州山々睥睨し         一舟
小春日に単身赴任の長きこと     善兵衛
コスモスの群生のまだ楽しめる    善兵衛

 私の結果は、<身に入むや欠礼葉書息子死す>が英先生の選、<納め場所博多芸者の姿なく>を一舟さんが採ってくれ、「今年の千秋楽の寂寥感が感じられます」と読んでくれた。 英先生選一句、互選一票、相変わらずのちょぼちょぼであった。