長谷山彰塾長のオンライン年頭挨拶2021/01/13 07:04

 10日、第186回の福澤先生誕生記念会がオンラインで開催され、リモートで見た。 壇上の鏡餅は、例年は新年名刺交換会に飾られているものだそうだ。 去年の「福沢諭吉ここにあり」と「日本の誇」(一番のみ)の音声が、字幕つきで流れる。

 長谷山彰塾長の年頭挨拶、理事、学部長、一貫校校長、評議員会議長、福沢家代表だけでの開催に、昭和20(1945)年1月にも福澤先生誕生記念会が小人数(20名?)で開かれた伝統に触れた。

 昨年病院開設100年を迎えた信濃町キャンパスでは、医学部・病院の関係者が文字通り命がけで新型コロナウイルス感染症との闘いを続けている。 医学部の塾生が詳細な感染防止ガイドラインを作成し、それを全塾協議会の塾生が全塾生にWeb上で配信した。 今後、社会の変化が加速することは間違いない。 デジタル・トランスフォーメーション、オンライン型と対面型のハイブリッドな教育環境、テレワーク、在宅勤務といった働き方改革など、テクノロジーと人間の調和を図ることが、この危機を乗り越え、新しい社会をデザインする可能性を高める。 もちろん社会を成り立たせている人間(じんかん)交際は、慶應義塾存立の根幹だ。 科学と人文学の境を超えて学問分野を横断する融合的な教育と研究が必要であり、総合大学としての慶應義塾の役割はますます重要になっている。

 医学部では、初代医学部長・病院長の北里柴三郎のあだ名「ドンネル(雷)先生」にちなむ「慶應ドンネルプロジェクト」が、新型コロナウイルスの解明と制圧をめざす基礎・臨床一体の多面的な研究を進め、成果を出しはじめている。 SFCでは新建物群が、三田では二つの展示施設、「福澤諭吉記念慶應義塾史展示館」と「Keio Museum Commons(KeMCo)」が誕生する。 慶應義塾大学は、東京歯科大学の統合で、2年後に歯学部、医療系4学部を擁することになり、健康長寿社会に貢献する。 コロナ不安のように、慶應義塾誕生の安政5(1858)年にはコレラ流行があった。 2021年、慶應人は科学的合理精神でそれに向き合い、一回り大きくたくましい慶應義塾への年にしたい。

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