「探究学習」、準備はなかなか大変そう2022/04/12 06:59

 高校の「探究学習」、たいへん素晴らしいのだけれど、もちろん問題点もあることが考えられる。 新学習指導要領は「脱ゆとり」の流れを引き継ぎ、修得させる知識の量は変えていないのだそうだ。 現在の教科書でも最後のページまで教えきるのは難しいのに(昔からそうで、「日本史」は明治時代まで来なかったか)、さらに新たな課題、それも時間のかかりそうなものに取り組めるだろうか。 先生方の準備、研修を受けたり、授業の組み立てを考えたりする手間と労力も、かなりの負担になるだろう。 大学側の入学試験問題には、どういう影響があるのか。 例えば「歴史」科目では、従来の「重要な出来事の暗記」というイメージがくつがえされることになる。 受験生は、従来の準備と異なった準備が必要になるだろう。

 「探究学習」という理想は素晴らしいのだけれど、実践に結びつかなければ意味がない。 そのための環境をどう整え、生徒の力を引き出すことができるか。 来春まで、一年を切って、やらなければならないことは、たくさんあるだろう。

 先日、来春以降に使われる高校教科書の検定結果が公表された。 それは明日みてみたい。