国民総幸福量(GNH)を重視するブータン王国2022/09/29 07:01

 「ハッピネス ブータン王国 Kingdom of Bhutan 清水卓司写真展」の写真は、ブータンの人々の民族衣装、僧侶の衣や建物の色彩がきれいで、例えば赤の色だと様々な色調の赤があることが、よくわかる。 子供たちの素朴な笑顔や表情が、とても良い。 ピントの正確なのは言うまでもないが、画面全体が精密に撮影されている。 デジタルかとお聞きすると、キヤノンの最高の画素数の写真機だそうだが、けして高価なものではないと言う。 三脚や望遠レンズなど、重い器材も必要なくなったらしい。 驚くべきことに、最近発売されたiPhone14の画素数は、その写真機の画素数の倍なのだそうだ。

 首都のティンプーの総本山「タシチョ・ゾン」や、空港もある第二の都市パロなど各地方の主な都市には、行政と宗教の中心である「ゾン」という壮麗な城塞がある。

 ブータンの産業は、農業、観光だが、近年第三に、水力発電をして電気をインドに売る事業が興っているそうだ。

 2017年6月1日から7日まで、秋篠宮眞子さまがブータンを訪問、国王の執務室もある「タシチョ・ゾン」で、淡い黄色に松や梅や菊の刺繍のある振袖姿で、「ゴ」姿のウォンチュック国王と「キラ」姿のペマ王妃を表敬訪問し、歓迎を受けた。 パロの北には切り立つ岩上の洞窟近くに1692年に建立されたタクツァン僧院があり、眞子さまはハイキングで4時間ほどかけ歩いて登ったらしいが、清水さんは4千円ほどと言ったか、馬に乗って登ったそうだ。 テレビのニュースで、眞子さまがブータンの弓を試射している映像が流れていた。

 幸福度No.1を誇る国「ハッピネス ブータン王国」は、国王が「国民総幸福量(GNH)は国民総生産(GNP)より重要である」と決め、政府が政策を立案、調整するGNH委員会を作った。 一例として、教育費・医療費は無料。 国内でのたばこの販売や、高山への登山は禁止している。 伝統文化を重んじ、公的な場所では民族衣装の着用義務。 また、国土の森林面積の割合を60%以上に維持することを定め、国民目線の政策を進めている。

 昔からインドのカーストのような階級制度がなく、貧富の差が少ない社会で、伝統的に男女は平等の権利を有している。 仏教は国民の生活のなかで大きな力を持ち、僧侶は重要な地位を占めている。 「ゾン」や寺院のほか、所々でチョルテン(仏塔)や経文旗もみられ、仮面踊り、仏像、仏画、曼荼羅などの仏教芸術は、見事な技術が現在も受け継がれている。

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