「神渡(かみわたし)」と「枯葉」の句会2022/11/18 07:17

 11月10日は『夏潮』渋谷句会だった。 残念ながら本井英主宰が止むを得ざる事情で欠席され、後選(あとせん)となった。 兼題は、「神渡(かみわたし)」と「枯葉」。 「神渡」とは「神無月に吹く西風で、出雲へお旅立になる神々を送る風の意である。風に乗って空を飛び給う神の旅姿を想うこともできるであろう」と、稲畑汀子編『ホトトギス 新歳時記』にある。 私はつぎの七句を出した。

神渡社の土砂を巻上げて
昨日の葉一夜に散らし神渡
神渡九重の山を越えてゆき
大黒天弁天も乗せ神渡
嘻嘻として枯葉溜りへダイビング
枯葉踏み期末試験の丘上る
からからと枯葉転がる環八を

 私が選句したのは、つぎの七句。
神渡大海原を颯々と       和子
卒然と森騒がせて神渡      伸子
伯耆富士一畑電車神渡     耕一
河口より寄せる逆波神渡    裕子
たなびける茜雲かな神渡    さえ
さらさらと唐松枯葉散りしきる  真智子
行列の御苑入口菊日和     さえ

 私の結果。 <嘻嘻として枯葉溜りへダイビング>を、耕一さんと金太郎さんが互選してくれ、英主宰も後選して下さった。 主宰選1句、互選2票の計3票。 二回続いて、まずまずだったのが、元の黙阿弥、ちょぼちょぼに戻ってしまった。 長生きしなければならない。 「ま、長生きせぇ」と、桂米朝さんの声が聞こえてきた。

 私の選句で、主宰選にもあったのは、次の二句だけだった。
河口より寄せる逆波神渡    裕子
さらさらと唐松枯葉散りしきる 真智子

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。

名前:
メールアドレス:
URL:
次の質問に答えてください:
「等々力」を漢字一字で書いて下さい?

コメント:

トラックバック