ブラタモリ×鶴瓶の家族コラボ、江の島の地質2023/01/10 07:16

元日にあった正月恒例の放送、ブラタモリ×鶴瓶の家族に乾杯コラボ「江の島でブラブラ乾杯」、実は「なぜ江の島は賑わうのか?」だった。 江の島については、「三田あるこう会」の江の島探訪の折に、E・S・モースと江ノ島の腕足類研究実験所などに関連して、2020.11.7.から11.23.まで、いろいろ書いていた。 だがこの番組では、知らないことがいくつもあった。

 まず初めにタモリが言った「トンボロ」という言葉。 イタリア語で、陸地とそれに近い島をつなぐ砂洲、陸繫砂洲。 江の島は陸繫島、潮岬、函館山、モン・サン・ミシェルもそれだという。

 江の島は地質上、第三紀中新世の凝灰質岩層と、集塊岩質凝灰岩または凝灰岩との互層からなっていて、これらの諸層は海底火山の噴出物が海底に堆積していたものが、のち隆起運動によって海上に現れ、さらに断層運動によって片瀬の台地と離れて陸繫島となり、その地層の上に関東ローム層が重なって平地をつくっている。 何度かの地震や隆起運動によって、台状に各層が重なっているのを、番組では海上の船から見ていた。 そこへ激しい海波の浸食を受けて切り立った海食崖(がい)ができ、また断層による弱線沿いにいくつもの海食洞ができ、その典型が番組の最後に行った弁天様が降臨したという奥津宮、奥行き152メートルの御窟(おんいわや)である。 南岸には海食台(岩礁)も発達している。

 島が「江」の字の形をしていることが、地名のおこりとされる。 また、亀の形をしてるように見えることから、目出度いと言われた。 江島神社の奥津宮拝殿天井には、酒井抱一の描いた「正面向亀図」(享和3(1803)年)があり、緑の江の島の形をしているように見える。 どこから見てもこちらを睨んでいるように見えることから、「八方睨みの亀」と呼ばれるようになった。