「等々力短信」千号、加藤秀俊さんの励まし ― 2023/11/10 06:59
「等々力短信」が1000号に達した時、友人5人が発起人となり、2009年7月4日、表参道の青山ダイヤモンドホールで、「『等々力短信』1,000号を祝う会」を開いてもらった。 64名の方々(私ども夫婦以外に)が参加してくださって、温かくて、楽しい、なんとも濃密な二時間を、経験することになった。 ずっと「書き手は三流だけれど、読者は一流」と言ってきた。 お集まりの大先輩、諸先生方、同期のお仲間、後輩、それぞれ、社会的に立派なお仕事をなさってきた方ばかりだ。 それが私のような、落語に出てくる「世の中をついでに生きているような人」の「読者」ということで、お気の毒にも十把一からげにされて、ここにいらっしゃる、と言って、こんな挨拶をした。 沢山の方が「継続は力なり」と言ってくださったけれど、つまらないことを書いていても、千回続けておりますと、これだけの皆様が集まって下さる。 「継続は力なり」の「力」は、人を集める「力」だったんですね、と。
この会のために、私は「等々力短信 1000号の歩み」と「「等々力短信」千号によせて」の二冊の小冊子を用意した。 前者は1000号の目次と短い内容、後者は読者から頂いたご感想のアンケートをまとめたものだった。 それは私を励まし力づける過褒ともいえる数々のお言葉であり、おかげで「等々力短信」を現在1172号まで続けてこられたといってもよいほどだ。
その中には、加藤秀俊さんのご感想もあったので、引かせていただく。
「 ひとりで黙々と 加藤 秀俊
「等々力短信」の編集人、発行人、そして執筆者である馬場さんを知ったのはインターネット以前の「パソコン通信」時代のことであった。したがって、面識はほとんどない、といってもよい。それにもかかわらず、この人物を深く知り、「短信」を愛読しているのは、かれが短文の名手であり、同時に福沢研究の第一人者であるからだ。わたしなどが軽率に知っていた福沢のさまざまな側面や挿話を「短信」によってどれだけ教えられたかわからない。ひとりで黙々と「短信」を1000号まで書き上げてきたこの風変わりで実直な人物に縁あってめぐりあうことができたのは人生の快事であった。うれしいことである。」
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