防人歌(さきもりのうた) ― 2024/12/20 07:00
防人歌(さきもりのうた)に、どんな歌があるのか、いくつか選んでみた。 『万葉集』の編纂に深く関与したという大伴家持の歌も多い。
巻14 3571番歌 己妻を人の里に置きおほほしく見つつぞ来ぬるこの道の間(不明)
巻20 4322番歌 我が妻はいたく恋ひらし飲む水に影さへ見えてよに忘られず(若倭部身麻呂)
4323番歌 時々の花は咲けども何すれぞ母とふ花の咲き出来ずけむ(丈部真麻呂)
4325番歌 父母も花にもがもや草枕旅は行くとも捧ごて行かむ(丈部黒當)
4326番歌 父母が殿の後方のももよ草百代いでませ我が来るまで(生玉部足國)
4327番歌 我が妻も絵に描き取らむ暇もが旅行く我れは見つつ偲はむ(物部古麻呂)
4331番歌 大君の遠の朝廷としらぬひ筑紫の国は敵守る(長歌)(大伴家持)
4333番歌 鶏が鳴く東壮士の妻別れ悲しくありけむ年の緒長み(大伴家持)
4334番歌 海原を遠く渡りて年経とも子らが結べる紐解くなゆめ(大伴家持)
4335番歌 今替る新防人が船出する海原の上に波なさききそね(大伴家持)
4336番歌 防人の堀江漕ぎ出る伊豆手船楫取る間なく恋は繁けむ(大伴家持)
4337番歌 水鳥の立ちの急ぎに父母に物言はず来にて今ぞ悔しき(有度部牛麻呂)
4343番歌 我ろ旅は旅と思ほど家にして子持ち痩すらむ我妻愛しも(玉作部廣目)
4346番歌 父母が頭掻き撫で幸くあれて言ひし言葉ぜ忘れかねつる(丈部稲麻呂)
4351番歌 旅衣八重着重ねて寐のれどもなほ肌寒し妹にしあらねば(玉作部國忍)
4357番歌 葦垣の隈処に立ちて我妹子が袖もしほほに泣きしぞ思はゆ(刑部千國)
4364番歌 防人に立たむ騒きに家の妹がなるべきことを言はず来ぬかも(若舎人部廣足)
4367番歌 我が面の忘れもしだは筑波嶺を振り放け見つつ妹は偲はね(占部子龍)
4369番歌 筑波嶺のさ百合の花の夜床にも愛しけ妹ぞ昼も愛しけ(大舎人部千文)
4376番歌 旅行きに行くと知らずて母父に言申さずて今ぞ悔しけ(川上老)
4385番歌 行こ先に波なとゑらひ後方には子をと妻をと置きてとも来ぬ(私部石嶋)
4388番歌 旅とへど真旅になりぬ家の妹が着せし衣に垢付きにかり(占部虫麻呂)
4401番歌 唐衣袖に取り付き泣く子らを置きて来のや母なしにして(他田舎人大嶋)
4405番歌 我が妹子が偲ひにせよと付けし紐糸になるとも我は解かじとよ(朝倉益人)
4422番歌 我が背なを筑紫へ遣りて愛しみ帯は解かななあやにかも寝も(妻服部呰女)
4425番歌 防人に行くは誰が背と問ふ人を見るが羨しき物思ひもせず(不明)
4427番歌 家の妹ろ我を偲ふらし真結ひに結ひし紐解くらく思へば(不明)
4428番歌 我が背なを筑紫は遣りて愛しみえひは解かななあやにかも寝む(不明)
巻14 3571番歌 己妻を人の里に置きおほほしく見つつぞ来ぬるこの道の間(不明)
巻20 4322番歌 我が妻はいたく恋ひらし飲む水に影さへ見えてよに忘られず(若倭部身麻呂)
4323番歌 時々の花は咲けども何すれぞ母とふ花の咲き出来ずけむ(丈部真麻呂)
4325番歌 父母も花にもがもや草枕旅は行くとも捧ごて行かむ(丈部黒當)
4326番歌 父母が殿の後方のももよ草百代いでませ我が来るまで(生玉部足國)
4327番歌 我が妻も絵に描き取らむ暇もが旅行く我れは見つつ偲はむ(物部古麻呂)
4331番歌 大君の遠の朝廷としらぬひ筑紫の国は敵守る(長歌)(大伴家持)
4333番歌 鶏が鳴く東壮士の妻別れ悲しくありけむ年の緒長み(大伴家持)
4334番歌 海原を遠く渡りて年経とも子らが結べる紐解くなゆめ(大伴家持)
4335番歌 今替る新防人が船出する海原の上に波なさききそね(大伴家持)
4336番歌 防人の堀江漕ぎ出る伊豆手船楫取る間なく恋は繁けむ(大伴家持)
4337番歌 水鳥の立ちの急ぎに父母に物言はず来にて今ぞ悔しき(有度部牛麻呂)
4343番歌 我ろ旅は旅と思ほど家にして子持ち痩すらむ我妻愛しも(玉作部廣目)
4346番歌 父母が頭掻き撫で幸くあれて言ひし言葉ぜ忘れかねつる(丈部稲麻呂)
4351番歌 旅衣八重着重ねて寐のれどもなほ肌寒し妹にしあらねば(玉作部國忍)
4357番歌 葦垣の隈処に立ちて我妹子が袖もしほほに泣きしぞ思はゆ(刑部千國)
4364番歌 防人に立たむ騒きに家の妹がなるべきことを言はず来ぬかも(若舎人部廣足)
4367番歌 我が面の忘れもしだは筑波嶺を振り放け見つつ妹は偲はね(占部子龍)
4369番歌 筑波嶺のさ百合の花の夜床にも愛しけ妹ぞ昼も愛しけ(大舎人部千文)
4376番歌 旅行きに行くと知らずて母父に言申さずて今ぞ悔しけ(川上老)
4385番歌 行こ先に波なとゑらひ後方には子をと妻をと置きてとも来ぬ(私部石嶋)
4388番歌 旅とへど真旅になりぬ家の妹が着せし衣に垢付きにかり(占部虫麻呂)
4401番歌 唐衣袖に取り付き泣く子らを置きて来のや母なしにして(他田舎人大嶋)
4405番歌 我が妹子が偲ひにせよと付けし紐糸になるとも我は解かじとよ(朝倉益人)
4422番歌 我が背なを筑紫へ遣りて愛しみ帯は解かななあやにかも寝も(妻服部呰女)
4425番歌 防人に行くは誰が背と問ふ人を見るが羨しき物思ひもせず(不明)
4427番歌 家の妹ろ我を偲ふらし真結ひに結ひし紐解くらく思へば(不明)
4428番歌 我が背なを筑紫は遣りて愛しみえひは解かななあやにかも寝む(不明)
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