呼び出し背中のカニカマ「スギヨ」、七尾市で被災 ― 2024/01/25 07:00
大相撲の呼び出しは、着物に裁付袴(たっつけばかま)で、着物の背中には、「紀文」「なとり」「スギヨ」「シーチキン」「救心」などスポンサーの名前が入っている。 水産加工品の会社が多いのは、なぜだろうか。 古くは大相撲と魚河岸の関係などからきているのか。 「なとり」は、おつまみ各種を埼玉の工場で生産している東京都北区の会社。 「スギヨ」は、カニカマなどの水産加工品を製造・販売し、本社や3工場が石川県七尾市にあり、従業員750名。 能登半島地震で被災した。
「スギヨ」は、1907(明治40)年七尾市作事町で杉野屋与作が練物屋の「杉与商店」を創業、ちくわの製造・販売を開始した。 主力商品のカニカマは、1972(昭和47)年、人工クラゲの開発の過程で、その失敗作がカニの風味に似ていることから誕生した。 「かに風味かまぼこ」である「珍味かまぼこ・かにあし」として、初めはフレーク状で製造・販売を開始する。 後に現在の棒状にし、最近は「香り箱」が主力。 1952(昭和27)年に販売を開始した「ビタミンちくわ」の元祖でもあり、長野県のソウルフードとなっている。 地元北陸での販売量は3割程度で、7割は主に長野県で消費されているという。 1986(昭和62)年には、米国ワシントン州アナコルテス市にスギヨUSAを設立した。
杉野哲也社長は17日、朝日新聞の取材に、こう答えている。 七尾市内の3工場が被災、天井や壁が崩れたり、機械が倒れたりして、現在も操業を停止している。 工場を動かすことが、地域経済の活力になる。 「カニカマ」系から進めて、早いものは2月中に生産を再開したい。 「ビタミンちくわ」は、数か月遅れる見込み。 国や県に被災企業向けの支援の具体化を急ぐよう求める。 「事業者がいなくなれば、奥能登から人がいなくなる」と、危機感を強調した。
石川県金沢市出身の炎鵬はどうしているのか ― 2024/01/24 07:11
大相撲初場所、石川県河北郡津端町出身の新入幕大の里が優勝争いにからむ大活躍、富山県富山市出身の朝乃山もトップを走っていたが残念ながら右足首を痛め9日目から休場、ベテラン相撲巧者の遠藤は石川県鳳至郡穴水町出身だ。 「能登、石川、富山の被災地に元気を」と、大書した応援の紙を掲げる観客もいる。 そこで思ったのは、小兵の人気者、石川県金沢市出身の炎鵬の話題が出ないな、ということだった。 元白鵬の宮城野部屋の炎鵬は、どうしているのだろう。
炎鵬は、昨年の夏場所で首を痛めて(脊髄損傷)で休場を続けて4場所、東三段目83枚目まで落ちた。 今場所は、能登半島地震の被災地を元気づけるためにも出場を希望したが、親方とも相談して、やはりまだ土俵に戻ることは無理だと判断したそうだ。 来場所は、序二段に転落となる。 まだまだ意欲はあるようなので、小よく大を制す、小冠者縦横無尽の活躍をまた見たいものだ。
ヴィッセル神戸のJ1初優勝 ― 2023/11/29 07:20
サッカーは日本代表の試合以外ほとんど見ないのだが、25日にヴィッセル神戸がJ1の優勝を決めた名古屋グランパスとの試合は、慶應の武藤嘉紀がいるので見た。 すると、知らないことばかり。 「神戸讃歌」というのをサポーターが大合唱するのだが、どこかで聞いたメロディだと思ったら、エディット・ピアフの「愛の讃歌」だった。 1995年、ヴィッセル神戸が誕生し、初練習の予定日に阪神・淡路大震災が起こった。 「神戸讃歌」は、「共に傷つき共に立ち上がり」「これからもずっと歩んでゆこう」「命ある限り神戸を愛したい」と歌う。 ユニフォームの色は、クリムゾン・レッド。 プロ野球の楽天の色だ。 2004年に経営難のヴィッセル神戸に変わり、クリムゾンフットボールクラブ(現・楽天ヴィッセル神戸)が新たな運営会社になった。
試合は、前半12分、左サイドのスローイン、怪我で先発しなかった山口螢に代わってボランチに入っていた酒井高徳からのパスを大迫勇也がトラップして、左を駆け上がってきたMF井出遥也にパスを合わせ、井出が右足で決めた。 直後の前半14分、左サイドで大迫が相手をドリブルで揺さぶって、中央に走り込んでいた武藤嘉紀の足元へ。 武藤は、ワンタッチでネットを揺らした。 2対0。 次に名古屋が得点すれば、試合の行方はわからなくなる前半30分、名古屋はユンターが1点を返す。 前半の残りと、後半、さらにロスタイムの5分、神戸はずっと緊張を強いられることになって、終盤さすがの武藤も足が吊っていた。
26日の朝日新聞朝刊、堤之剛記者の解説を読んで、わかったことが多かった。 2022年度のチーム人件費はJ1最多の48億3千万円、J1クラブの平均の約2倍。 資金力にものを言わせ、18年にイニエスタ、19年にビジャと元スペイン代表のスターを獲得した。 19年にはMF山口螢、DF酒井高徳、21年にはFW大迫勇也にMF武藤嘉紀、日本代表経験がある大物も次々に加入した。 タレントをずらりとそろえ、スペインの強豪バルセロナの短いパスをつなぐスタイルをめざした。 しかし高い攻撃力を示せず、22年は開幕から不振を極めた。
潮目を変えたのが、最下位に沈んでいた昨年6月に就任した46歳の吉田孝行監督、守備重視の戦術で立て直し、降格を回避した。 高い強度で球を奪いきり、速く攻めるサッカー、挽回を期す今季、選手には守備での球際の激しさを求めた。 「バルセロナ化」からの転換こそが、神戸が初の頂点をつかめた理由だと、堤之剛記者は書く。 「バルセロナ化との決別」の象徴がイニエスタの退団だ。 守備で目立った貢献のない選手は重宝せず、今期39歳になった世界的な司令塔も特別扱いしなかった。 守備の強度を上げるうえで、かっこうのお手本になったのが、大迫、武藤、山口、酒井たちだった。 欧州でもまれた彼らのフィジカルは強靭で、動きも速い。 若手は練習でぶつかることで、意識を高め、筋力トレーニングを変えた。 この試合で活躍が目立ち、胸を痛めてもがんばっていた24歳のMF佐々木大樹は、その若手の代表格だという。
大相撲幕内力士[富士組]6名[海組]5名 ― 2023/11/24 07:00
ベストスリーは[富士組]6名、[海組]5名、[山組][龍組]3名。 個人的に好きなのは[猿組][春組][炎組]、そして、建設かソレっぽい[遠藤組][山本組]。 [若組]琴ノ若は、まもなく[桜組]になれそうな勢いだ。
[富士組]照ノ富士 北勝富士 翠富士 熱海富士 宝富士 錦富士
[海組]湘南乃海 御嶽海 平戸海 佐田の海 美ノ海
[山組]朝乃山 豪ノ山 金峰山
[龍組]豊昇龍 妙義龍 東白龍
[勝組]貴景勝 隆の勝
[翔組]大栄翔 剣翔
[鵬組]北青鵬 王鵬
[島組]霧島
[春組]若元春
[若組]琴ノ若
[炎組]阿炎
[良組]宇良
[代組]正代
[生組]明生
[安組]高安
[猿組]翔猿
[木組]錦木
[咲組]阿武咲
[電組]竜電
[鷲組]玉鷲
[遠藤組]遠藤
[雅組]狼雅
[若組]北の若
[風組]友風
[山本組]一山本
[光組]琴恵光
慶應と青学、明治神宮大会決勝戦 ― 2023/11/23 07:03
20日は第54回明治神宮大会(大学の部)の決勝戦、慶應と青山学院大学の試合をスポーツブルの配信で見ていた。 六大学野球も、最近はもっぱらBIG6.TVで見ているので、神宮球場に行かなくなっている。 青学は児玉の先発、先攻の慶應は1番吉川、2番本間がセンター前にヒット、3番広瀬がショートへの内野安打でいきなりノーアウト満塁のチャンスを迎えた。 しかし、4番栗林が三振、5番宮崎はサードゴロ、ダブルプレーとなり、絶好のチャンスを逃した。
青学は児玉(被安打5)から6回下村(阪神ドラフト1位)につないで、慶應は外丸が7回まで被安打4、両軍7回まで0を重ねる投手戦となった。
そして8回、慶應は7番斎藤來音がセカンドゴロでワンアウト、8番佐藤駿がセカンドのエラー、9番外丸のバントを捕手がエラー、下村がコントロールを乱し1番吉川がストレートの四球で満塁となる。 2番本間もストレートの四球押出で待望の1点が入る。 3番広瀬に一球ボールを投げたところで、投手は下村から常広(広島ドラフト1位)に交代、広瀬(ソフトバンクドラフト3位)はライトに犠牲フライを打ち2点目、4番栗林三振でチェンジ。 下村は41球、被安打0、前日完投の常広も9回まで投げて被安打0、無念の2点となり、目に光るものがあった。
外丸は、9回円陣を組んだ青学の、代打三人、中田、青木、星子を三振に取り、青学に三塁を踏ませず、5単打、9奪三振、116球の完封の最高殊勲であった。 2対0で、慶應の勝利。 慶應の明治神宮大会優勝は、4年ぶり5回目。
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