「ロハス」と『あたらさん』2005/12/08 08:12

 最近よく聞いて、よくわからないのが、「ロハス」という言葉だ。 たしか『図 書』に筑紫哲也さんが書いていたな、と探す。 10月号の“緩急自在のすすめ” 10「ロハスのすすめ、森林の危機」だった。 「ロハス」はアメリカ原産の言 葉で、Life-styles of Health and Sustainability の頭文字LoHaSをとった造 語だという。 訳語はまだない。 直訳すれば「健康で持続可能性のあるライ フスタイル」。 またぞろサステナビリティか、と思った。 2002年8・9月 号『三田評論』の特集が「サステナブル建築のこれから」で、「サステナブル建 築」のわからなかった私は、2002.8.20.の<小人閑居日記>「「ドジャース」の 意味」に「最近はなんでもカタカナにして、かっこうをつけるけれど、福沢先 生におこられそうだ」と書いた。

 筑紫さんもSustainabilityに、よい訳語がないのが頭が痛いという。 環境 問題の用語になじみにくいものが多いのは、それに取り組むのがいつも後手後 手で外来の研究や思考に頼らざるをえない日本の姿を反映している。 この sustain(支える、維持する)という言葉こそ、環境問題を考える上での、一番中 心にある概念なのだから、厄介である。 環境が維持できる可能性 (sustainability)の範囲内に人間の営みを限ろうというのだから、と筑紫さんは 書いている。

 でも、日本人は歴史的、文化的に、自然環境に無頓着だったわけではない。  その証拠の一つに、筑紫さんは、環境問題で初のノーベル平和賞受賞者、ケニ アのワンガリ・マータイ女史が「もったいない」という言葉を世界に広めよう としている話をしている。 そういえば、『暮しの手帖』が10月から別冊『あ たらさん』を刊行している。 「あたら(可惜)」は古語で、「もったいない」「惜 しい」という意味、創刊当時の物のない時代から蓄積してきた知恵を次の世代 にも伝えたい、「日々の暮らしの中でのあらゆる「もったいない」を誌面でわか りやすく伝え、21世紀の地球のあり方を考えていく」という。 創刊号を見た けれど、ちょっと貧乏くさくて、夢のないところが、若い世代には受け入れら れないだろうと思った。 難しいものだ。