短日や干し物のはや冷ャとして ― 2007/12/16 07:48
13日は今年最後の「夏潮」渋谷句会だった。 兼題は「短日」と「年の市」、 私はつぎの七句を出した。
短日や書かねばならぬお礼状
短日や干し物のはや冷ャとして
短日や買物帰り坂の道
ゆずり葉の能書を聞く年の市
神棚の立派なことよ年の市
年の市粋な頭の身のこなし
安売りの錆たる声や年の市
このところ、作句にあたって、素直さをこころがけ、ひねらないようにして いる。 いわば直球勝負である。 小学生の句のようでもある。 だんだん子 供に還っているのかもしれない。 意外にも、それがデェーーンと、大当たり。 〈短日や干し物のはや冷ャと して〉に、わが句会史上最高かと思える票をいただいた。 七票、出席者の過 半数を超えた。 披講で、男の、私の句であったことが、かすかな笑いを呼ん だ。 閑居以来、家人の教育のよろしきを得て、留守の折に干し物を取り込む のは、私の係である。 午後3時ごろには、取り込むようにしているが、ここ 数日、「冷ャ」と感じるようになっていた。 「昼下がりから夕方にかけてが「短 日」の実感がこもる」と、歳時記にあった。 干し物の「冷ャ」は、まさにぴ ったりではないか、一句を得た。
あとは、「錆たる声」に四票、「お礼状」と「ゆずり葉」に二票、「粋な頭」に 一票、頂いた。 内、主宰の選は、「干し物」と〈ゆずり葉の能書を聞く年の市〉。 「ゆずり葉」は、正月の季題だが弱い季題で、この句の場合「年の市」が強い から、『季重ね』にはならない、というお話だった。 いい気持で帰宅、「冷ャ」の句の話を、家人に報告したのはもちろんだ。
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