石油はメジャーに握られている2007/09/03 07:40

岩間敏さんの本で、初めて知ったことなどの続き。

 (3)サウジアラビアで新油田が発見されたという情報が世界に流れた翌年の 昭和14(1939)年3月、日本政府は駐エジプト横山正幸公使らの使節団を派遣し て、石油利権を得ようとした。 1930年代初めからサウジでは、米国のロック フェラー系の石油会社「ソーカル」が活動し、権益の確保に成功していた。 日 本のこの動きは「ソーカル」や米国の知るところとなり、横槍が入って、交渉 は不調に終わった。 この後、「ソーカル」の助言で、ルーズベルト大統領はサ ウジへの直接資金援助に踏み切り、今日に続く両国の太いパイプが出来た。

 (4)第一次世界大戦は石油時代の始まりであり、その戦利品のひとつは石油だ った。 戦勝国はメジャーの設立・育成によって、石油権益の果実を実らせて きた。 1960~1970年代、産油国の国有化によってメジャーの権益は産油国 に返還されたが、メジャーが保有する技術力、操業・経営ノウハウは、現在も その価値を失っていない。 日本とドイツは、戦後60年を経た現在でも、中 核となる石油開発企業を育成できていない。 日本の石油開発力は、中規模メ ジャーに達していない。 石油消費量が世界第三位、石油需要の99.7%を輸入 に依存している日本が、原油の「上流部門」(権益、埋蔵量、生産)を保有しな い脆弱性は考えただけでも恐ろしい。