山田太一“団塊”ドラマ ― 2007/03/16 08:11
吉村昭さんの短篇で思い出した。 「小人閑居してビデオを見る」シリーズ の一つ。 1月27日にテレビ朝日が放送した山田太一ドラマ、『まだ そんな に老けてはいない』。 舞台は横浜市都筑区、新しい街だ。 主人公(中村雅俊) は58歳の消防士、団塊の世代ということになる。 真面目一方の男、現場が 好きで、まだ先頭になって飛び込んで行くものだから、足を骨折して休職、リ ハビリ中である。 奥さん(原田美枝子)は自転車屋さん(野村昭子)を手伝 い、娘(MEGUMI)は独立している。
リハビリで散歩していると、退職して退屈だという変な男(岸部一徳)が声 をかけて来る。 主人公を見かけて、好意を持っているいい女(余貴美子)が いる、というのだ。 女は一つ先の駅の駅ビルにある女性の下着の店に勤めて いる。 主人公はつい女を見に行き、奥さんの下着を買ってしまって、隠して おいたりする(それがあとでゴタゴタのもとになる)。 偶然会って、喫茶店で 話をするような間柄になり、お互いに惹かれあう。 今までそういう経験のな かった主人公は、かなり心を揺さぶられる。 実はその女、変な男の別れた妻 だった。
山田太一さんにしては、一流の恐さや、異界が出てこない、ストレートな作 品だった。 そんな女が現れたら、あなたならどうしますか。 そんな形で、 ごくふつうの人生にひそむものを提示したのだろうか。 物語は何事もない別 れとなる。 原田美枝子の奥さんがなんともいい人で、円く収まるのだった。
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