「自分の頭で考える力を養え」塾長式辞2012/04/08 04:24

 入学式は、長谷山彰常務理事の学事報告で始まった。 新入生6,656名の内 訳は、文学部803名、経済学部1,206名、法学部1,213名、商学部1,031名、 医学部112名、理工学部1,021名、総合政策学部441名、環境情報学部448名、 看護医療学部104名、薬学部227名、別科・日本語研修課程50名である。 そ の内、入学試験を受けて入った者3,944名、塾内の5高校からの進学者1,441 名、推薦入学1,035名、帰国子女72名、外国人留学生114名で、計6,606名 (別科を除く)。

 清家篤塾長は、式辞で、まず新入生を振り返らせ、後方スタンドで見守る、 日本全国から入学を祝うために駆けつけた卒業50周年を迎えた昭和37(1962) 年卒業の方々を紹介した。 慶應義塾の一員となった皆さんは、お客さんでは ない。 第一に、自分の頭で考える力を養い、より良き人生を送れる力を、身 につけてもらいたい。 それには学問をすることが有効だ。 今は大きな変化 の時代で、地球環境、財政、人口の問題などで、持続可能性が問われているが、 過去の解決方法が効かない。 解決すべき問題を見つけ、なぜ起きているのか 自分で考えをまとめ、その考えが正しいかを何らかの方法を確認して、解決へ と進む。 それはテーマを見つけ、仮説を立て、検証し、結論を出す、学問の 方法論と同じだ。 福沢先生の言われた実学、実証科学(サイエンス)である。  まず幅広く学べば、学問を確立した人たちが、自分の頭で考えたプロセスを追 体験することができる。 何がわかっていて、何がわかっていないか、を知る ことが大切だ。 学問の方法を身に付けた上で、自分の研究をしてほしい。 課 外活動やスポーツも同じで、自分の頭で考える力を養うよい機会だ。

 第二に、皆さんは慶應義塾をより良くする役割を担っている。 良い友人、 良い先輩、良い後輩に出会える大学、皆さん一人一人が、慶應が良い大学であ るための存在なのだ。 自分の良い点を高め、尊敬できる友人となる必要があ る。 慶應義塾には塾生が教師に学び、その塾生が教師役となって他の塾生を 教える「半学半教」の伝統があった。 当時の台所事情もあったが、慶應義塾 の教育のあるべき姿の原点をつくった。

 清家篤塾長は、この式辞を、留学生のために短く英語で述べたのであった。