落語を聴くための行列2006/04/02 09:53

3月31日は、ケーキ屋でなく、本番の行列する日だった。 TBS主催の落 語研究会、この季節恒例の定連席券を求めるために、その発売順整理券をゲッ トする行列である。 わが仲間は、午前8時に参戦、午後3時までの間、3人 で手分けして、国立小劇場横に並んだ。 花冷えの寒い風が、身に応える日で あった。 アンカーを務めた私が無事、整理券を手に入れた。 実際の発売は、 9日(日)に赤坂である。

 今年は昭和41(1966)年10月開場の国立劇場40周年ということで、前庭で「さ くら祭り」というのが開催されていた。 駿河桜という立派な桜が主役で、そ の樹に40年の歳月を感じながら、寒風に恵みの熱いほうじ茶をよばれる。 て ぇーことは、その翌々年の3月14日に始まったこの第五次落語研究会は39年 目に入り、最初郵便での販売が二、三年あった後、行列となったから、35年以 上、毎年行列していることになる。 われながらご苦労様なことだが、行列で きる身体と精神の健康にも感謝しなければならない、と思うのであった。

 夜は、第453回の公演日だった。

   「子ほめ」    立川 志の吉

   「片棒」     柳家 花緑

   「魂の入替」   柳家 三語楼

          仲入

   「雛鍔」     柳亭 市馬

   「出来心」    柳家 小三治

 小三治が出るというので、お仲間の母上が見えていた。 学生時代からお宅 にお邪魔しておなじみだ。 奥さんを亡くし、リタイアもした友人を気遣い、 「遊んでやってください」と言われる。 母親は、子供がいくつになっても、 母親なのであった。 この日の小三治は最高の出来、よかった、よかった。