鳩摩羅什と玄奘三蔵 ― 2006/04/08 07:05
とりあえず『広辞苑』を見る。 「クマラジュウ」鳩摩羅什は、344-413 中 国南北朝時代の訳経僧。 玄奘三蔵は、602-664 唐代の僧。 時代が違うの だ。 鳩摩羅什は「法華経」「阿弥陀経」「中論」「大智度論」「成実論」など三 五部を漢訳。 玄奘三蔵は「大般若経」「倶舎論」「成唯識論」など多数の仏典 を翻訳、とある。
つづいて“ウィキペディアWikipedia”を見る。 鳩摩羅什の訳した経典の 中に、『広辞苑』が挙げた以外に「坐禅三昧経」「摩訶般若波羅密経」(「妙法蓮 華経」は「法華経」か)の名があった。 そして、玄奘三蔵の項に、「大般若波 羅密多経」「瑜伽師地論」を訳したとあり、玄奘の翻訳は、よりその当時の中国 語にふさわしい訳語を選び直しており、それ以前のクラーマジーバ(鳩摩羅什) らの漢訳仏典を旧訳、それ以後の漢訳仏典を新訳と呼ぶ、とあった。 さらに、 その一つの例として、『般若心経』も玄奘が翻訳したものであるが、この中で使 われている「観自在菩薩」は、鳩摩羅什の旧訳では「観世音菩薩」である。サ ンスクリット語の原語「アヴァローキテーシュヴァラ」は「自由に見ることが できる」という意味なので、「観自在菩薩」の方が訳語として正確で、玄奘も旧 訳を非難している、などと書いてあった。
これで、「クマラジュウ」鳩摩羅什と玄奘三蔵の関係、二人とも『般若心経』 を訳していることがわかった。 今日は、お釈迦様の誕生日、仏生会、花祭の 日である。 歳時記を見ると、陰暦4月8日となっているが…。
甘茶仏濡れててらてら輝やけり 塩川 雄三
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