レッドソックスの選手獲得「新指標」二つ2008/02/07 07:38

「日本野球は“宝の山”~大リーグ経営革命の秘密~」の前半では、金融の 世界での成功は意味のある指標を見つけ出すことが大事だが、野球でも同じだ、 という「世界で最も優れた商品トレーダー」ジョン・ヘンリーの手法が、紹介 された。 レッドソックスは、これまで高い評価を受けなかった打者や投手の 隠れた才能を見出すために、従来の打率や防御率でない「新指標」を導入した。 

一つは、普通の打率=安打÷打数でなく、“第二の打率”=塁打数-安打+四 球+盗塁。 ゼネラル・マネージャーのセオ・エプスタインが、5年前に獲得 した3番打者、デビット・オルティーズは長打力はあるが、打率が低いため、 他球団があまり注目していなかった。 弁護士資格を持つ29歳、データ分析 に精通したエプスタインは、勝つためには塁に出て点を取ることが大事と、長 打力に四球と盗塁を加えた“第二の打率”に注目、オルティーズを獲得、彼は 2004年の優勝、86年ぶりのワールド・シリーズ制覇に大きく貢献した。 今、 年俸1千万ドル、当時は百万ドルの価値しかないと思われていた。

もう一つは、オーナーがインターネットで見つけた一野球ファンで野球デー タ分析愛好家のボロス・マックラッケンの「新指標」だった。 防御率=自責 点÷投球回×9に替わる「三振÷四球」。 防御率は、チームの守備力に影響を 受けてしまう。 巨人時代(1995~2005)の岡島秀樹投手は、防御率4.75だ ったが、多いほどよい「三振÷四球」は2.95(大リーグ平均は2.0)、日本ハム (2006)では4.50だった。 ずっと岡島に注目していたレッドソックスは、2 年契約3億円で契約したが、エプスタインは他のアメリカ人投手の半分以下の 金額だという。 優秀な選手を安く獲得し、余った資金を松坂大輔のようなス ーパースターの獲得に回す、合理的な選手獲得システム、コスト・パフォーマ ンスだ。 今シーズンの岡島の活躍はご存知の通り、優勝とワールド・シリー ズ制覇に大きく貢献した。 「第二の岡島」を狙って、ロイヤルズが薮田安彦 を、インディアンズが小林雅英を、レンジャーズが福盛和男を採用した。

 ずいぶん単純なところに、金儲けのタネがあり、世の中を動かすことに、驚 く。