みたか井心亭での句会2010/04/27 06:53

 野川公園から下連雀の「みたか井心亭(せいしんてい)」という茶室に移動し て、句会をした。 以前、玉川上水から井の頭公園に吟行した時、立寄った山 本有三記念館の脇を入ったところにある三鷹市の和風文化施設で、庭を囲んで 素敵な建物が配置されている。 庭内には、そばに住んでいた太宰治「ゆかりの」という、太い「さるすべり」も移植されていた。  私が選句したのは、つぎの七句。

  屯して踊子草の見目形            英

微風(そよかぜ)が頬に当たりて桜草     善兵衛

 ひつそりと咲く対岸のハナミズキ       善兵衛

 そこここがオドリコソウの舞台なる      善兵衛

 プラタナスの一際淡き芽吹きかな       孝治

  囀(さえずり)も遠慮がちなる曇り空     孝治

 ひつそりと確(しか)とたちつぼすみれかな  洋太

 たいへんお世話になった善兵衛さんを三句も採っていたのは、偶然ながら手 柄であった。 きのう書いた私の句は、〈ひこばえやベンチがはりの切株に〉を 主宰、知水さん、洋太さん、貴聖さん、〈青き踏むせゝらぎの音風の音〉を主宰 と善兵衛さんが採ってくれ、〈やはらかに腐葉土を踏む木の芽道〉と〈新緑や肺 の底までうすみどり〉が主宰選に入って、計8票となった。 互選は少なかっ たものの、主宰に四句も採っていただいたので、満足の句会となった。

 主宰の選評。 〈ひこばえ〉…公園が設えたベンチでなく、作者が臨時に座 っているのが「ひこばえ」から見えて来る。 〈青き踏む〉…落ち着いた句、 しみじみと、ピクニックで何を楽しんだかを詠んでいる。 〈やはらかに〉… 「腐葉土」というと園芸品店で売られているものを思うが、実際は自然のもの。  〈肺の底まで〉…篠原鳳作の有名な〈しんしんと肺碧きまで海の旅〉を連想す る人も多かろうが、〈海の旅〉の肺病とはちがって、普通の、健康な、満たされ た心持を詠んでいる。