残り10分間の問題2010/07/17 05:44

 林雅人監督の話。 そこで、残り10分間の問題だ。 全勝同士で対戦した 早稲田戦、前半が終り17-0とリードした時には、試合後のスピーチを考えて いた。 結果は、残り4分までリードしていて引き分け。 最後の帝京戦も、 最後の1分までリードしていたのを、逆転されて負けた。 キーワードは、リ ードして後半に入っている、だ。 追いかける気持ではなく、どうしても受け になる。 スクラムでも、ボールを入れたアタック側が、押される。 ボール を守ろうとする。 顔が下を向く。 意欲、気持が大事だ。 電光掲示板、風 向き、太陽が、気になる。 帝京戦では、電光掲示板が見えていた。

 2割はスキルの改善、8割は考え方だ。 いつも(これまでの70分)と同じ、 10分間、それが出来るかどうかだ。 相手を気にしない。 自分たちのことだ けを考える。 試合前のウォーミング・アップ中でも、「明治は大きいな」とか、 相手を見ている選手は駄目。 日頃のトレーニングで、同じ状況をつくり(ケ ース・スタディー)、経験値として身につける。 やることが分かっている時は、 迷いが出ない。 ラックでも、ラインアウトでも、どうやるか決めておく(特 に最初の10分間)。

 練習では、不条理なことは一切やっていない。 徹底的に科学的な練習。 試 合で、誰が何回、どうしたか、全部解析して、翌日には、全部データにしてい る。 そのデータを分析し、練習方法を計画し、各選手に17週間のトレーニ ング・プログラムを作成している。 理論に基づいて、インテリジェンスでや っている。 だが、全てをやりつくしても、最後はハート。 選手たちの心を、 いかに開くかに、かかっている。