真打目前の与太郎、小夏の腹の子の父は?2025/10/15 07:07

 『昭和元禄落語心中』、第6話「心中」をうっかりして録画していなくて、第7話「昇進」に飛んでしまった。 大事なところが抜けたけれど、いずれ、何とか辻褄が合わせられるのだろうか。 9月1日~3日、テレビドラマ『昭和元禄落語心中』発端、前座になった与太郎は…、前座・菊比古(八雲)と初太郎(助六)の戦中戦後、から話はつながる。

 昭和62(1987)年夏、日本の企業が53億円でゴッホの《ひまわり》を落札した。 菊比古の八代目有楽亭八雲、共に歳を取った運転手の松田に、入門10年になった有楽亭与太郎(竜星涼)は、来年真打ほぼ決まりだって、協会会長をやってくれって言われてる、と話す。

 与太郎に兄さんと呼ばれる円屋萬月(川久保拓司)は、最近テレビの仕事ばかり、寄席もここ一軒(雨竹ホール)になったけれど、落語は絶対なくならない、真打だってねえ、漫談で受けてて寄席で客を呼べる芸人だ、と与太郎に言う。 真打の話、世話になった人、たった一人にしか言っていないのに、与太郎が頭を刈った床屋の親方にも広まっている。 褒めてくれた円屋萬月と居酒屋でしこたま飲んだ与太郎、酔って裸踊りをした。

 八雲の家に電話、松田が出て、今は別にいる小夏(成海璃子)、お嬢さんが何か話がある、とやって来る。 なんだいその頭はと言われた与太郎は、プロポーズかい、と。 小夏は、子供を産む、妊娠三か月、一人で産んで、一人で育てる。 相手は教えない。 子供だけが欲しかった、助六の血を絶やしたくない、一人で育てる。 許しません、戻ってきてください、どういうつもりで、小さい時から育ててきたか、と松田。 八雲は、好きにするさ、松田さん行こう、日が暮れちまうわ、と出かける。

 七代目の墓参り。 八雲は、松田さんの剣幕に驚いた、あの跳ねっかえりが、と。 女の人も、男と同じだけ自由になったんですね。 24年になる(昭和38年から)、小夏の双親と同じ年だった。 私たちも、歳を取った。 死んだ者は、歳を取らない。

 与太郎は、小夏に、おっさん鬼みたいに厳しい、落語百席、酒も遊びも止められている、と。 小夏は、よくここまで頑張った、元やくざが、はんぱなのが。 落語を何か、やってくれ。 「野ざらし」、浅草弁天山で打ち出す鐘が…、コツがあるサイノサイノサイ…、魚に耳があるか…。 よくなったね。 真打昇進に集中した。 アネさん、俺たち、その子の親になれないか? 惚れた腫れたじゃなかった、子供が欲しかっただけ。

 与太郎は、師匠に助六の名を継ぎたいと言う。 好きにしな、名前より芸だよ。 手前の全てで落語と向き合うんだよ。

お栄が、与太ちゃん、起きなよ。 あんた、ひょっとして、プロポーズした?  お栄さん。 ごめんね、真打の件、床屋から広まっちゃったようで。 ところで、小夏はどう、会ってんだろ。 師匠のところで会った。 相手は誰なんだい。 知らないよ。 かもしれないと思うことだけ、かなり年上、けっこう身近にいる、まさかと思うだろ。 もうよしな、あんただけは知らないほうがいい。

 与太郎は、師匠の家で、松田さんなんでしょ、アネさんのお腹の子の父親? 大丈夫ですか、頭。 違うよ、馬鹿野郎、とんだ与太郎さんだよ。

 アネさん、おいら、こないだ言ったこと、本気だから、考えといて下さい。 今は言わないで、そんなことより、今は稽古だろ。

 二階に与太郎の住む駄菓子屋へ電話。 週刊誌に、酔っ払って裸で踊っている、背中に彫り物のある元やくざという写真を出す、と。 師匠の八雲まで、仕事がキャンセルになる。 記者のアマケンは、有名税だ、八つ当たりはやめ給え、と。 実は、落語でも行き詰っている、自分の落語がない。 名人の弟子の、永遠の宿命だ。 八雲の名前に泥を塗るな。 しかし、師匠の八雲は、好きなように書いてくださって結構、昔から知っている。

 八雲は、与太郎が昔いた組の組長(中原丈雄)と会う。 小夏が妊娠しているんですよ、と言う。