後醍醐天皇の「怨霊」を鎮める為の寺 ― 2008/09/07 09:12
後醍醐天皇という天皇が気になる。 網野善彦さんは14世紀の南北朝動乱 期を境として、それ以前は社会のあり方が異質であることを指摘したが、その 境目に重要な役割を果した人物であるらしいからだ。
NHKの“知るを楽しむ”月曜「この人この世界」の8-9月は、民俗学者で 国際日本文化センター教授の小松和彦さんの「神になった日本人」を放送して いる。 その第3回8月18日が「北朝の寺、南朝の社―後醍醐天皇」だった。 「鎌倉幕府を滅ぼし、建武政権を樹立した後醍醐天皇は、その専横的な政治か ら、南北朝の並立・抗争をまねき、結果的に室町幕府の開設という事態を引き 寄せてしまった。その後醍醐天皇の陵墓とでもいうべきものが京都の嵐山にあ る天龍寺である。建立したのは室町幕府を開いた足利尊氏であり、その目的は、 後醍醐天皇の「怨霊」を鎮めるためのものであった。戦う天皇が、足利尊氏に 敗れ、怨霊として恐れられるまでになった背景をさぐる」というのが、その番 組の趣旨だった。
学生時代に天龍寺に行ったことがあった。 縁先に座って、庭を見た記憶も ある。 でも、こういう意味のある寺だとは知らなかった。
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