「ヨランショ コランショ マワランショ」飯坂小唄2012/05/21 03:40

 先日、福島県の飯坂温泉の旅館で火事があった。 お客さんがみんな無事避 難できたのは、よかった。 飯坂温泉で思い出したことがある。 小学生の頃、 父が唄っていた歌だ。 飯坂小唄。 工場組合の旅行か何かで飯坂へ行って、 覚えて来たのを、子供にも教えた(?)のだろう。 その手の唄にお決まりの、 西条八十(やそ)作詞、中山晋平作曲(これも聞いて知っていた)。 「ハアー  恋の陸奥(みちのく)ナ」「ここは飯坂 お湯の中」「ヨランショ コランショ  マワランショ ササカ サカサカ イイザカエー」「鳴くは河鹿か」「河原へチ ャンコチャンコ下りて」という断片的な記憶だった。

 インターネットは有難い。 「飯坂小唄」で検索すると、三味線の前奏や短 い後伴奏まで付いて、歌詞が出てきた。 西条・中山コンビ、昭和6(1931) 年の作だそうだ。

 「ハアー 恋の陸奥ナ(サテサテサテ)恋の陸奥 人目を信夫(しのぶ)(ア リャ ヤットサノサ) 首尾も飯坂 湯のけむり(サテ ヨランショ コランシ ョ マワランショ ササカ サカサカ イイザカヘ)」というのだった。

 二番は、合の手は同じで、「鳴くは河鹿かナ 鳴くは河鹿か あの娘(こ)の 声か」「今宵別れの 十綱橋(とづなばし)」。 三番は、「泣いて送ればナ 泣 いて送れば 河原のほたる」「可愛いお方の 途(みち)照らす」。

 (サテサテサテ)(アリャ ヤットサノサ)は抜けていたが、メインの合の手 は、憶えていた通りで、文句もけっこう合っていた。 ネットの変な三味線は、 記憶していたメロディと若干違うような気もしないではなかったが…。 ただ 「河原へチャンコチャンコ下りて」は、四番以降にでもあるのか、記憶違いな のか、不明である。