いかにも、なるほど、の選句2007/04/16 07:07

 「蜃気楼」と「山葵」の句会で、私が選句したのは次の七句。

 われもまた消えゆくものや蜃気楼       和美

 蜃気楼待つあいまいな刻が好き        ひろし

 石投げの子らが見つけし蜃気楼        観子

 石積んで積んで山葵を生業(なりはひ)に   英

山葵田の畝の礫(こいし)の転げ落つ     美保

 山葵田を見上げ見下ろし風清(すが)し    永子

 山葵田を挟んで本家分家かな         和子

 ひろしさんの「あいまいな刻」が、蜃気楼を待っていると、いかにもそんな 感じになりそうだし、観子さんの句もなるほどと思わせる。 和子さんの「本 家分家」は、うまいなあ。 よくそこまで話を広げたと思うが、分家が山葵漬 の直売を担当しているという句もあったので、実見か。 沈黙の身としては、 すべてに脱帽。